前作から3年ー。シリーズ最新作『007 スペクター』がいよいよ公開される。ついに姿を現したジェームス・ボンド最大の敵!謎の国際犯罪組織スペクターとは!?
「007」シリーズとしては24作目。今回ダニエル・クレイグ最後の「007」かと噂されるなか、前作『007 スカイフォール』で触れられたジェームス・ボンドの幼少時代がさらに深く語られるとともに、最大の宿敵である、これまで謎の組織としてベールに包まれていた国際犯罪組織スペクターがついに全貌を現わす。ハードなアクション、ドラマ、ユーモア共に最高傑作が出来上がった。
監督は前作『007 スカイフォール』(2012)から続投のサム・メンデス。『007 スカイフォール』では、ボンド映画とは思えないシリアスなストーリーで全世界を驚かせたが、今回は監督自身が「ボンドの内面をリアリティに描いている。シリアスな中でもユーモアを出し、いつもの「007」らしくアクションに工夫を凝らし、世界を飛び回る。ダニエルがボンドになってからの総集編にもしたかった」と語る通り、クレイグ版になってからの集大成を感じさせる仕上がりになっている。
共演者も豪華でボンドガールにはモニカ・ベルッチ、レア・セドゥ、MI6のメンバーとしては、ジュディ・デンチからMを引き継いだレイフ・ファインズや、Q役のベン・ウィショー、Mのアシスタントのイヴことナオミ・ハリス。そしてスペクターの幹部としてクリストフ・ヴァルツが共演している。
「007」の主題歌はいつも話題になるが、今回は、グラミー賞受賞シンガーであるサム・スミスの”Writing’s On The Wall”だ。全英シングルチャート1位を獲得し、「007」シリーズの歴史上初の快挙となった。
過去3作のクレイグ版は、「007」シリーズOPにおいてよく知られる冒頭の映像、通称「ガンバレル・シークエンス」で始まらなかった。しかし今回5作ぶりに「ジェームス・ボンドのテーマ」に乗せガンバレルで幕開けするところも注目してほしい。
『007 カジノ・ロワイヤル』『007 慰めの報酬』『007 スカイフォール』『007 スペクター』はストーリーが繋がっている。ネタバレしないためストーリーは細かく記載していない。過去3作をじっくり鑑賞してから、最新作をご覧になって頂きたい。
- 製作:2015年,アメリカ
- 日本公開:2015年12月4日
- 上映時間:148分
- 原題:『Spectre』
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を見る前に知っておきたいこと
- 3.1 ジェームス・ボンドが愛される理由
- 3.2 ボンドの宿敵スペクターとは?
予告
あらすじ
SCENE1 メキシコシティ
祝祭日「死者の日」ににぎわうメキシコシティ。ジェームス・ボンド(クレイグ)は向いのビルにライフルの照準を合わせる。その男はスタジアムの爆発テロを企てていた。先代Mの遺言に従い、標的を葬るー。SCENE2 ローマ
メキシコでの行動でMI6に停職を命じられるも、ボンドはこれを無視し、Q(ウィショー)研究所から拝借したアストン・マーティンDB10でローマに赴く。そこで美しき未亡人ルチア(ベルッチ)に出会う。命がけで近づいたボンドに惹かれ、”ぺイル・キング”に関する組織の会議の場所を伝える。ボンドはそこに乗り込み、組織の首領オーベルハウザー(ヴァルツ)と遭遇。そこで新事実が発覚するー。SCENE3 オーストリア
ローマ市内での壮絶なカーチェイス後、ボンドは知り得た情報を持ち込み、オーストリアのアルタウッセへ。心療内科医マドレーヌ(セドゥ)が勤めるアルプスの病院へ向かう。その頃、東京で開かれていた国際会議では、各国の諜報機関を統合する情報システム”ナインアイズ”の設立が討議されていた。そしてボンドは一連の事件にスペクターが関与していることを判明するー。SCENE4 モロッコ
Mr.ホワイトの言葉の謎を解き、目的の場所がモロッコのタンジールであることを突き止めた。ボンドは砂漠に建つスペクターの根拠地である施設で、自分自身の衝撃の過去を知ることになる。
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映画を見る前に知っておきたいこと
ジェームス・ボンドが愛される理由
ジェームス・ボンドはイギリスのスパイ小説が元になっている。国外での諜報活動を主とするイギリス情報機関、通称MI6に所属する諜報員。任務遂行中は容疑者を殺害しても不問にされる殺人許可証「殺しのライセンス」が与えられており、007のコードネームを持つ。主要国の外国語能力、射撃、戦闘能力はもちろんのこと、整ったルックスとトーク、ユーモアもあり、政治・経済に至るまでの幅広い知識、任務を確実に遂行する冷静さを兼ね備えた人物だ。自己紹介のセリフ「The name is Bond,James Bond」と「A martini shaken,not stirred」(ボンド,ジェームスボンドです/マティーニを。ステアじゃなくシェイクで)は『007 慰めの報酬』を除く、全シリーズで使われている。
僕の中でジェームス・ボンドといえば白のタキシードに胸に赤いバラ、OMEGAにアストンマーティン……ダンディズムの象徴である。歴代のボンドは俳優によって皆それぞれ魅力が違う。六代目ダニエル・クレイグは金髪で青い眼、178cmで今までのボンド役より10cm近く背が低い。従来のイメージからはかけ離れているのでどのようなボンドになるのか、「007」ファンから非難があったのを覚えている。しかし、第21作「カジノ・ロワイヤル」公開後はクレイグがボンドを演じるようになって、リアリティが加わり、シリーズ最高傑作と評された。
ファンの予測を裏切りながらも新たな魅力を発揮してくることこそジェームス・ボンドがいつまでも愛される理由ではないだろうか。次のボンドは誰が?と候補者の名前は次々挙がっているが、クレイグ以上のボンドが出るのか、今後の007に目が離せない!
「『ボンド』シリーズはとても豪華なフランチャイズだ。エンターテイメント性が高く、ユーモアがありファッショナブルでもある。演じていてとても楽しいけれど、僕が大切にしているのはリアリティなんだ。豪華な世界の中でもそれを見つけ、体現するのが重要だ」
ダニエル・クレイグ
ボンドの宿敵スペクターとは?
今回のタイトルになっているスペクター(SPECTRE)とはMI6の宿敵ともいうべき国際犯罪組織でSPcial Executive For Counter-intelligence,Trrorism,Revenge and Extortion(対敵情報、テロ、復讐、強要のための特別機関)の頭文字をとったもの。
これまでのシリーズでは第一作の『ドクター・ノオ』『ロシアより愛をこめて』『007は二度死ぬ』『女王陛下の007』『ダイヤモンドは永遠に』などに登場する。組織の失敗は死で償うという掟がある。この巨大組織の首領がエルンスト・スタヴロ・ブロフェルトである。ブロフェルドが最初に登場するのが第二作『ロシアより愛をこめて』、次に第四作『サンダーボール作戦』であるが、この二作は声と手だけが映るという謎の存在であったが、その姿を現したのが第五作『007は二度死ぬ』である。
演じたのがドナルド・プレズンス。スキンヘッド姿がよく知られているが、しばしば変装したり、整形手術を施したりしてボンドの前に現れる。常に白いペルシャ猫を膝の上に抱きかかえながら登場する。彼を見ると、オースティンパワーズのドクター・イーブルが出てくるのは僕だけだろうか……
話は戻り、まさしく悪の象徴スペクターだが、今回『ユア・アイズ・オンリー』以来34年ぶりとなる登場となる。今回の悪役であるフランツ・オーベルハウザーは”最高幹部”という形で登場するが、果たして彼がブロフェルドなのか?
ダニエルの名前、間違えてますよ
本当ですね。思い込みとは恐ろしいです。
ご指摘ありがとうございます。訂正しました。