映画を観る前に知っておきたいこと

【10 クローバーフィールド・レーン】J・J・エイブラムスが送る謎のパニック・スリラー!

投稿日:2016年5月19日 更新日:

去年の年末に映画界の話題を独占した『スター・ウォーズ フォースの覚醒』の監督J・J・エイブラムスがプロデュースしたパニック・スリラー大作。J・J・エイブラムスは『スター・ウォーズ フォースの覚醒』で北米興行収入歴代最高を記録し、過去にはアメリカで社会現象にまでなったテレビドラマ「LOST」も手掛けるなど、希代のヒットメーカーとしても知られる。そんな彼がとにかく謎に包まれた作品を送り出してきた!監督は長編初となるダン・トラクテンバーグ。

目が覚めるとミシェルはどこかもわからないシェルターの中にいた。そこにいたのは「君を救うためにここへ連れてきた」と話す見知らぬ男と自らシェルターに逃げ込んできたと言うもう一人の男。絶対外に出ては行けない!化学兵器か?核攻撃か?一体、外では何が起きているのか!?

現時点でわかっている出演俳優はたった3人。主人公ミシェルを演じるのは、『ダイ・ハード』シリーズでブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーンの娘・ルーシー役を演じ人気上昇中のメアリー・エリザベス・ウィンステッド。謎の男ハワードを演じるのは、幅広いジャンルで活躍する演技派俳優ジョン・グッドマン。もう一人の男エメットには、舞台でも活躍しトニー賞受賞歴もあるジョン・ギャラガー Jr.。この3人のアンサンブルが『10 クローバーフィールド・レーン』の謎の世界観を生み出す。

予告編はオリジナル予告と日本版予告の2つを見比べてほしい。どちらを見るかによって、作品に対するイメージが変わってくる作りとなっている。


  • 製作:2016年,アメリカ
  • 日本公開:2016年6月17日
  • 上映時間:104分
  • 原題:『10 Cloverfield Lane』

予告

あらすじ

ある日、目を覚ましたらどこかもわからないシェルターの中にいたミシェル。そこには「きみを救うためにここへ連れてきた」と話すハワードと、自らシェルターに逃げてきたエメットの2人の男がいた。

10 クローバーフィールド・レーン

その日からシェルターでの3人の共同生活が始まる。ハワードは、本当に信用できるのか?それとも別の目的がある悪人なのか?疑心暗鬼の中、共同生活は続いていく……

10 クローバーフィールド・レーン

絶対外に出ては行けないと言われたミシェルは必死にシェルターから抜け出そうと試みるが、ハワードは「ドアを開けるな!皆 殺されるぞ!」と叫びながらミシェルを止めようとする。シェルターのドアまでたどり着いたミシェルの表情が恐怖と驚きに変わっていく。シェルターのドア越し、彼女の眼に写っていた世界とは!?

10 クローバーフィールド・レーン

そして、ミシェルはついに外へと出てしまう……


映画を見る前に知っておきたいこと

希代のヒットメーカーJ・J・エイブラムス

正直、この映画がどんな作品なのか見えてこない。日本版の予告を見る限りは、緊迫したシーンが多いパニック・スリラーのように見える。かと思えば、オリジナル予告では陽気な音楽が流れ、3人のシェルターでの共同生活はどこか楽し気な雰囲気で映されている。そして、突然音楽が終わると日本版予告のような緊迫した空気へと変わる。この2つの予告編の差は、本作をプロデュースするJ・J・エイブラムスによる商業的な戦略と思われる。

日本版予告は、ミシェルが外に出たシーンまで挿入され、全体的にいかにも日本人が好きそうなパニック・スリラー映画に見えるよう作られている。一方それに対しオリジナル予告は、あえて何の映画なのかさっぱりわからないという疑問が残るように作られている。

J・J・エイブラムスは過去にこの手法で大きな興行的成功を収めている。その作品は本作とも良く似たタイトルの『クローバーフィールド/HAKAISHA』(08)という怪獣映画だ。まず、この映画のプロモーションとして行われたのは、自由の女神像の頭部が破壊されたショッキングなビジュアルだけを露出させ、映画のタイトルや内容は一切発表しないというものだった。その後も徹底した情報規制を行いながら、事件との関連を匂わせる架空の企業や団体のサイトを立ち上げたり、YouTubeに架空のニュース映像を投稿するなど、謎めいたプロモーションで映画への世間の好奇心を煽った。その結果、アメリカはもとより日本でも大ヒットとなった。

10 クローバーフィールド・レーン

映画の内容とはまた別の部分ではあるが、こうしたやり方にもJ・J・エイブラムスの希代のヒットメーカーとしての才能を感じる。

付け加えておくが、『クローバーフィールド/HAKAISHA』と『10 クローバーフィールド・レーン』はよく似たタイトルだが、直接的な関連性はない。ちなみにクローバーフィールドとは、J・J・エイブラムスが立ち上げた番組制作会社バッド・ロボット・プロダクションズの前にある、通りの名前である。本作ではJ・J・エイブラムスは監督を務めているわけではない(実際に監督を務めているのは長編は初となるダン・トラクテンバーグ)が、この辺りにもJ・J・エイブラムスの存在を強く匂わす商業的なセンスを感じる。

直接作品に関係ある話ができなくて申し訳ないが、よくわからないと感じた時点で僕もJ・J・エイブラムスのやり口に好奇心を煽られている一人だ。

-6月公開, スリラー, パニック, 洋画
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