映画を観る前に知っておきたいこと

【1001グラム ハカリしれない愛のこと】ノルウェーの名匠ベント・ハーメル監督最新作

投稿日:2015年9月10日 更新日:

1001グラム ハカリしれない愛のこと

「ホルテンさんのはじめての冒険」や「キッチン・ストーリー」で愛すべき中年男性主人公を生み出した、ノルウェーの名匠ベント・ハーメル監督の最新作。初の女性主人公、そしてノルウェーからパリへと舞台を広げて描く今作でも、可笑しみに彩られた独特の世界観は健在。名匠ベント・ハーメルが見出す人間の可笑しみ、それは日常の小さな事柄を奇跡に変えること。アカデミー賞外国語映画部門 ノルウェー代表作品、第27回東京国際映画祭 コンペティション部門出品の話題作。

ノルウェーの人気女優アーネ・ダール・トルプが”笑わないヒロイン”マリエを好演。測量研究所に勤めるマリエは、「周りにあるものがすべて壊れていくみたい」と悩む真面目で物静かな理系女子。人生は予測不能で計り知れないから、そんなマリエがやがてパリで見せる柔らかな表情に観客の心はほっこりとするだろう。

「幸せの基準は誰のもの?」「愛の重さは何グラム?」。モノのはかり方をほんの少しだけ変えれば、マリエのように新たな愛を発見できるかもしれない。名匠ベント・ハーメルの最新作は、そんな素敵な可能性を誰もが秘めていることを私たちに気付かせてくれる。幸せをはかる方法はひとつじゃない!


  • 製作:2014年,ノルウェー・ドイツ・フランス合作
  • 日本公開:2015年10月31日
  • 上映時間:91分
  • 原題:『1001 Grams』
  • 映倫区分:PG12

予告

あらすじ

ノルウェー国立計量研究所に勤める科学者マリエ。彼女はスキージャンプ台の長さやガソリンスタンドのメーターなど、あらゆる計測のエキスパート。なんでも杓子定規の彼女なのだが、結婚生活は規格通りにゆかず、現在離婚手続き中。1001グラム ハカリしれない愛のことそんなある日、マリエは病に倒れた父の代わりに、重さの基準となる自国のキログラム原器を携えてパリでの国際セミナーに出席することに。1キログラムの新しい定義をめぐって議論が交わされるパリで、”パイ”という名の男性と出会うマリエ。1001グラム ハカリしれない愛のこと彼女がパリの街角で見つけた、今までの幸せの基準を一新する、心のハカリとは?人生は計り知れない可能性に溢れている。


映画を見る前に知っておきたいこと

ノルウェーの名匠ベント・ハーメル

1001グラム ハカリしれない愛のこと
ベント・ハーメル監督はノルウェーのみならず、北欧を代表する映画監督のひとりであり、脚本家・プロデューサーでもある。これまでカンヌ国際映画祭、トロント国際映画祭など世界の主要な映画祭で評価されてきた。本国ノルウェーでは特に評価が高く、これまでアマンダ賞(ノルウェー・アカデミー賞)で6冠を達成している。また、ノルウェー映画批評家賞を3度受賞した最初の監督でもあり、『キッチン・ストーリー』『ホルテンさんのはじめての冒険』はアカデミー賞外国語映画部門ノルウェー代表作品に選ばれた。そして、ベント・ハーメル監督最新作である本作でも、アマンダ賞の主要6部門にノミネートを果たし、見事に脚本賞を受賞し、またしてもアカデミー賞外国語映画部門ノルウェー代表作品に選ばれている。

    ベント・ハーメル監督 長編作品

  • 卵の番人 Eggs (1995) 監督・脚本
  • キッチン・ストーリー Salmer fra kjøkkenet (2003) 監督・製作・脚本
  • 酔いどれ詩人になるまえに Factotum (2005) 監督・製作・脚本
  • ホルテンさんのはじめての冒険 O’ Horten (2008) 監督・脚本
  • クリスマスのその夜に Hjem til jul (2010) 監督・製作・脚本
  • 1001グラム ハカリしれない愛のこと 1001 Grams(2014) 監督・脚本

北欧映画の現状

2010年代に入ってから北欧諸国(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)の映画は60~90%がアメリカ映画になっている。ノルウェーの自国の映画製作本数は年間でも数えるほどしかないのが現状だ。資金繰りも厳しく、自国だけでなく、ドイツ、イギリス、フランスなどからも集めてくることが多い。本作もノルウェー・ドイツ・フランス合作となっている。北欧映画が好きな人は多くいると思うが、やはり映画を娯楽として考える一般層にとっては、アメリカ映画のほうが人気があるようだ。

そんな中でもベント・ハーメル監督の作品は、北欧の大自然による映像美や、“ドグマ95”(北欧にあるリアリズムを追求した映画運動)のような、いわゆる北欧映画とはテイストが違うが、可笑しみに彩られた独特の世界観は自国の観客を魅了し続けている。

-ヒューマンドラマ, 洋画
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