映画を観る前に知っておきたいこと

ある天文学者の恋文
ジュゼッペ・トルナトーレ監督がついに男女の愛に切り込む

ある天文学者の恋文

その<謎>を解き明かしたとき、極上のミステリーは切ない愛の物語に生まれ変わるー

『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)『海の上のピアニスト』(98)で知られるイタリア屈指の名監督ジュゼッペ・トルナトーレ最新作。

著名な天文学者だった恋人エドの訃報に現実を受け入れられないエイミー。しかし、彼女の元には彼の優しさとユーモアが詰まったメールやプレゼントが届き続ける。彼女がその謎を解いていく姿を、秘めた過去と絡めながら追っていく。

2016年アカデミー賞作曲賞に輝いたエンニオ・モリコーネがトルナトーレ監督作品で再び音楽を手掛ける。


予告

あらすじ

著名な天文学者エドと彼の教え子エイミーは、周囲に悟られないように恋人関係を続けていた。

ある天文学者の恋文

© YIFYMOVIE

しかしある日突然、エイミーのもとにエドの訃報が届く。現実を受け入れられず愕然とする彼女に、エドからの優しさとユーモアにあふれたメールやプレゼントが届くのだった。

ある天文学者の恋文

© 2015 – PACO CINEMATOGRAFICA S.r.L

エドの死は既にテレビでも伝えられていたが、彼からのメールはまるでエイミーの今の気持ちを悟っているような内容だった。一体誰がメールを送っているのか?

ある天文学者の恋文

© 2015 – PACO CINEMATOGRAFICA S.r.L

エイミーはエドの遺した謎を解き明かそうと、彼が暮らしていたスコットランド・エジンバラや、かつて二人で過ごしたイタリア・サンジュリオ島を訪ねる。

そこで、彼女が誰にも言えずに封印してきた過去をエドが密かに調べていたことを知るのだった……


映画を観る前に知っておきたいこと

ジュゼッペ・トルナトーレ監督がついに男女の愛に切り込む

ジュゼッペ・トルナトーレ

© OldCinema

1988年の『ニュー・シネマ・パラダイス』は、それまで停滞していたイタリア映画を復興させた。以来、ジュゼッペ・トルナトーレ監督はイタリアを代表する監督として、世界中で愛されている。

自身も大の映画好きとして知られ、作品からは常に映画に対する深い愛情と見識の広さを感じさせる。

優しいタッチと重たいテーマ、リメイク作品や散りばめられたオマージュ、難解さと寓話性、宗教に哲学と、これまで実に様々なスタイルで映画を撮ってきた。

そんなトルナトーレ監督は最新作で、ついに男女の愛を中心に据えた。

哲学的なメッセージで深く人間の本質を追求する点でトルナトーレ監督作品は一貫している。今度も人間の本質のひとつとして愛を映し出す。愛と言っても、安い恋物語ではない。ここで言う愛とは真理である。

その証拠に、本作で物語のキーを握るのは天文学者となっている。天文学は、過去の作品で扱われた宗教、哲学と同じく真理を追い求める学問のひとつである。

ミステリアスなストーリーで観客を引き込みながら、映画の根底にはトルナトーレ監督の血が流れている。

「無限の愛とは何か。答えがない深遠な問いの奥底を、星の瞬きが照らしてくれる。」

作家 小川祥子

エンニオ・モリコーネの音楽は健在

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© POSTA

映画音楽を語る上で外せない存在であるイタリアの作曲家エンニオ・モリコーネ。クエンティン・タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』(15)で2016年アカデミー賞作曲賞を受賞したのはまだ記憶に新しい。

『ニュー・シネマ・パラダイス』が、トルナトーレ監督同様にエンニオ・モリコーネの名も世界に知らしめた作品だった。以来、トルナトーレ監督作品には彼の音楽が欠かせない。

海の上のピアニスト』で聴かせる、モーツァルトからラグタイムまでを自在に取り込んだ音楽は今もファンの心に残っている。

彼の存在は、もはやトルナトーレ監督らしさのひとつである。

ジュゼッペ・トルナトーレ監督作品

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