73歳の毒舌お婆ちゃんが20歳の姿に若返って、周囲にドタバタ騒動を巻き起こす様を描いたファンタジックコメディ。韓国のヒット映画『怪しい彼女』のリメイク作品だ。
監督は、長年テレビドラマの製作を務めてきたキャリアを持つ水田伸生。『謝罪の王様』や『舞妓Haaaan!!!』など、ポップな笑いでヒットを飛ばす鉄板コメディで有名。
- 製作:2016年,日本
- 日本公開:2016年4月1日
- 上映時間:125分
Contents
- 1 予告
- 2
あらすじ
- 2.1 謎の写真館
- 2.2 大鳥節子誕生!
- 2.3 軌跡の歌声爆発!
- 2.4 「怪しい彼女」デビュー!?
- 3
若返りは実際に可能なのか!?
- 3.1 医学の進歩と若返り
- 3.2 タイムリープで過去に行く
予告
あらすじ
とある銭湯でパートとして働く73歳の瀬山カツ(倍賞美津子)。
近所でも毒舌で有名なお婆ちゃんは、口を開けばキャリアウーマンでシングルマザーの娘・幸恵(小林聡美)や、自称・バンドマンの孫・翼(北村匠海)の自慢話か説教ばかり。周囲はそんなカツにうんざり。お年寄り仲間からも煙たがられていた。
カツの唯一の味方は、若い頃からカツに恋心を抱き続けている中田次郎(志賀廣太郎)。そんな次郎に思いを寄せるのは相原みどり(金井克子)。次郎がカツの味方をするのが面白くなく、カツとみどりは犬猿の仲だった。
謎の写真館
ある日、カツの説教が娘の幸恵に猛反発を受け、二人は栗を火にくべたかのような大喧嘩。女手一つで育てた母に苦労をかけたとは言え、何かと恩着せがましい物言いに、幸恵はとうとう耐えられなくなったのだ。
感情が昂ぶり、思わず家を飛び出したカツ。
悲しいやら悔しいやらで夜道をトボトボと歩いていると、見たこともない小さな写真館が目に留まる。大好きなオードリー・ペップバーンの写真が飾られたウィンドウに、吸い寄せられるようにして写真館に入っていく。
そして、店主(温水洋一)に促されるままカメラの前へ。「私がこのカメラでお姫様にしてあげますよ。」店主はそう微笑んでシャッターを切った。
若返りは実際に可能なのか!?
僕らの世代(1980年代生まれ)は、誰もがこの単語に夢を抱いたのではないだろうか。今の知識、技術を持って人生をあの時からやり直したい!そんな妄想を抱いたことがない人はいないだろう。
映画の主題とは完全に離れてしまうが、今回は少し趣向を変えて「現実に若返りは可能なのか」ということを語ろうと思う。この映画のエンターテイメント性にプラスする形で、見る前や見た後の肴にでもしてもらえれば幸いだ。
方法は大きく分けて2つ。医学の進歩によって不老不死に近い再生医療が完成するか、タイムリープによって時間をそっくり移動してしまうか。
医学の進歩と若返り
アンチエイジング界隈で話題になっている「TA-65」と呼ばれるサプリメントをご存知だろうか。巷では不老不死の薬と呼ばれ、普通にAmazonで購入できるというから驚きだ。
そのテロメアを修復する酵素“テロメラーゼ”を活性化させて若返ってやろう、というのがTA-65を初めとする「不老不死の薬」のコンセプトだ。
しかしまぁ薬関連の販売には黒い噂が付き物で、どこぞのお偉い誰それが「効く」と言うからといって信用できないのが薬剤マーケットの常である。ことTA-65に関しては、実験者が利害関係者だったりもするので注意が必要だ。
注意するに越した事はないが、効かないという保証もない。個人差もあるので「実際に使ってみなければ分からない」というのが薬の基本である。
ともあれ実際に効くかどうかは眉唾ものだし、何より高い。どの程度効力があるのか分からないものに一月1万円以上のお金を出す気にはなれない、というのが一般的な感覚だろうか。
現在もこの方面の研究は現在も進んでおり、今後は「TAM-818」というテロメラーゼ酵素を配合した化粧品が発売される予定だとか。
ヒトテロメラーゼの第一発見者で不老不死研究の第一人者ウィリアム・アンドリュース博士が「一番安全で効果のあるテロメラーゼ酵素」として強く推しているのが「TAM-818」という酵素。臨床実験では目じりのしわが消え、リバウンドも副作用もなかったとされている。
医学の進歩によるアンチエイジングが当たり前になる世の中もファンタジーではなくなるのかもしれない。
ちなみに、このアンドリュース博士の研究を追った『The Immortalists』というドキュメンタリー映画も製作されているが、残念ながら日本では未公開。
タイムリープで過去に行く
「何を世迷いごとを」と思われるかも知れないが、過去に大手掲示板2ちゃんねるでタイムリープしてきたと語る人が話題になったことがある。それから成功者がチラホラと掲示板に現れ、近い未来を予言したことで信憑性が増したという事件があった。
ここでこの話の信憑性を語るにはスペースがなさ過ぎるので、興味がある人は 「人生やり直したいやつ俺がタイムリープしたときのこと教える」というスレッドをググってみて欲しい。
それによると、この世界は一種の夢のようなもので、彼らは明晰夢を使って過去の世界へ飛ぶのだという。
そして興味深いことに、最近「この世界は夢のようなもので、人の想像した分だけの世界が存在している」というような内容の話を論理的に説明することを試みた科学者がいる。米ノースカロライナ州ウェイク・フォレスト医科大の量子物理学者ロバート・ランザ教授という人物である。
つまり、この世界の成り立ちは我々の認識の問題であり、赤だと“思っているもの”が実際は青だったということがあり得るという話である。ロバート・ランザ教授は、これによって死後の世界、果てはパラレルワールドの存在まで説明できると語るが、難しくて僕にはちょっと何を言っているのか分からなかった・・・。
何はともあれ、この世は僕らが思っているほど現実的ではないのかもしれないという話だ。『あやしい彼女』の節子ように、過去に戻って人生をやり直せる可能性はゼロではない。