マイケル・アルメレイダ監督、イーサン・ホーク主演コンビが『ハムレット』に続き、シェイクスピア劇をクライムサスペンスとして映画化。押しも押されぬスター俳優エド・ハリス、ミラ・ジョボビッチに加え、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』で話題をさらったダコタ・ジョンソンも出演。原作の中で交錯する思惑、入り混じる感情といった原作のテーマを、現代のアメリカのリアリティに結びつけた秀作だ。
- 製作:2014年,アメリカ
- 日本公開:2015年6月13日
- 上映時間:98分
- 原題:『Cymbeline』
- 原作:戯曲『シンベリン』シェイクスピア
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を見る前に知っておきたいこと
- 3.1 なぜシンベリンなのか?
- 3.2 原作:シンベリンのあらすじ
Contents
予告
あらすじ
バイク・ギャング「the Britons」を統べる麻薬王シンベリン(エド・ハリス)は、後妻のクイーン(ミラ・ジョヴォヴィッチ)を溺愛していた。彼女の言う事を聞いているうちに、ローマ警察との血まみれの抗争が勃発してしまうほどに。
クイーンにはクロートン(アントン・イェルチン)という息子がいて、シンベリンは自身の娘イノジェン(ダコタ・ジョンソン)とクロートンを結び付けたいと考えていた。しかし、イノジェンは幼馴染のポステュマス(ペン・バッジリー)と結婚する。それが気に入らないシンベリンは、ポステュマスを組織から追放してしまう。
追放されたポステュマスはヤーキモー(イーサン・ホーク)という男と出会う。彼はポステュマスにある賭けを持ちかけた。「お前とイノジェンの愛は本物か?」それを確かめる為に、ヤーキモーはイノジェンを口説いてくるという。
やがて戻ったヤーキモーが突きつけた浮気の証拠に、ポステュマスは怒り狂う。イノジェンは姿を消し、ギャングとローマ警察との抗争は激しさを増す。その最中、真実は徐々に明らかになっていく・・・。
映画を見る前に知っておきたいこと
なぜシンベリンなのか?
『シンベリン』はとてもダイナミックで、さまざまな要素が詰まった物語だ。シェイクスピアの四大悲劇の要素を併せ持ち、神話のような壮大さもある。それに、男性登場人物の虚栄心と危険性に惹かれた。女性を信用できない、獰猛で情熱的な戦士たちだ。
-監督・マイケル・アルメレイダ
原作に『シンベリン』を選んだ理由をこう語っている。目指したのは、400年前のシェイクスピアの戯曲の登場人物、状況、テーマを現代のリアリティに結びつけること。
ヤン・コットの「シェイクスピアはわれらの同時代人」という本の中で語られている「シェイクスピア劇はいつの時代にも関連性があり、見る世代の価値観や大切にするものを映し出す鏡だ」という説に強く影響を受けたという。