映画を観る前に知っておきたいこと

デッドシティ2055
SF映画の名作『ブレードランナー』を彷彿とさせる?

投稿日:2015年4月22日 更新日:

デッド・シティ2055

セックス、ドラッグ、殺人…
あなたの欲望を全て叶える近未来リゾート都市“VICE”

『ライジング・サン ~裏切りの代償~』(12)『コードネーム:プリンス』(14)などのブライアン・A・ミラー監督によるSF・アクション・スリラー。アンバー・チルダーズ、トーマス・ジェーン、ブルース・ウィリスらが出演。

富裕層向けリゾート地で客たちのおぞましい欲望にさらされてきたアンドロイドが、そこからの脱出に挑む!

  • 製作:2015年,アメリカ
  • 日本公開:2015年5月23日
  • 原題:『Vice』
  • 上映時間:96分

予告

あらすじ

時は近未来。巨大企業の王のジュリアン(ブルース・ウィリス)は、富裕層に向けたリゾート施設“VICE”を建造する。そこは現実世界に飽き足らない享楽者達の願望を実現する楽園だった。そこでは、人間そっくりの女性型レプリカント(人造人間)が居住者として置かれ、彼女らを相手に殺人や暴力、ドラッグ、レイプといった負の欲求を満たすことができた。だが全ての犯罪の許される街、VICEの影響で外の現実世界でも犯罪が横行していた。事件を捜査する刑事のロイは、享楽都市の閉鎖を訴えていた。

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© 2014 GEORGIA FILM FUND TWENTY-EIGHT, LLC

そんな中、レプリガントの居住者ケリー(アンバー・チルダーズ)のメモリーが不具合で自動消去されないという事件が起こる。ケリーの頭には顧客たちの暴力のおぞましい記憶がフラッシュバックし、彼女はヴァイスから逃げようとする。逃げ出した彼女はジュリアンに追われるがロイに助けられ、彼とともにVICEを潰す計画を立てるのだった。

映画を見る前に知っておきたいこと

あのブルース・ウィリスが悪役を務めるということで気になるこの映画。残念ながら好評は得られなかったようだ……

評価が低い理由

どこかで見たことある設定に、どこかで見たことあるシチュエーション、どこかで見たことあるヒーロー、どこかで見たことある悪役。そんな感想が映画ファン達の間を行き交っている。

また、フィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作としたSF映画の名作『ブレードランナー』(82)を彷彿とさせるのも、酷評の原因となっている。引き合いに出すには少し荷が勝つ相手だ。

子どもの頃に観た『ダイ・ハード』(88)からブルース・ウィリスファンの僕にとっては彼の出演が映画の最大の見どころとなってしまった。

監督・ブライアン・A・ミラー

アメリカのカートゥーンネットワーク・スタジオの副社長でもある監督のブライアン・A・ミラー。

『コードネーム・プリンス』に続き、ブルース・ウィリスの連続出演となる。もともとテレビプロデューサーの仕事をしていたのもあって、その作風は良くも悪くもテレビ的だ。キャスティング、随所で大衆ウケを狙っている感が否めない演出。

本作のスケール感や設定は、長丁場のTVシリーズで見せ方を工夫してやれば、もう少し別の評価を得られたのかもしれない。

映画を売る立場なら仕方ないのも理解できるが、広報が傑作だの最高だのと漠然とした煽り方をするから業界全体が損をしている。映画ファンは、いつしかその言葉に重みを感じなくなり、観客は必要以上の期待感を持って鑑賞に臨む。

的確な言葉と表現を用いた方がより作品にスポットが当たるのではないだろうか。

映画業界の商業主義を感じさせるありがちな設定と予定調和な展開は、気軽に楽しめる娯楽映画の代名詞。

-SF, 洋画
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執筆者:


  1. なおちん より:

    「ブレードランナー」へのオマージュ?

  2. 今川 幸緒 より:

    なおちんさん、コメントありがとうございます。

    製作者が「ブレードランナー」を意識していることは間違いないでしょうね。また、多くの人が抱いた感想のひとつだと思います。

    なおちんさんのコメントを受けて、記事のタイトルを変更させて頂きました。

  3. 匿名 より:

     緊張感なく眠気が襲う・ブルースウィルス楽して儲けよう的映画
    久方ぶりの駄作 作りが甘い・ブルースウィルスに製作費持って行かれたか

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