映画を観る前に知っておきたいこと

ノー・エスケープ 自由への国境
砂漠版『ゼロ・グラビティ』!?

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ノー・エスケープ 自由への国境

正体不明の襲撃者。水なし、武器なし、逃げ場なし。希望はあるか ──

メキシコとアメリカの間に広がる砂漠の国境地帯に張られた有刺鉄線。拍子抜けするほど簡単に密入国を果たす不法移民たちだったが、突如正体不明の襲撃者によって発砲される!

ゼロ・グラビティ』(13)で父アルフォンソ・キュアロンと共同脚本を手がけた息子ホナス・キュアロンが、アメリカへの不法入国を試みるメキシコ移民たちが謎の襲撃者に狙われ極限状態に追い込まれる姿を描き出す。トランプ大統領が“メキシコとの国境に壁を作る”大統領令に署名した現在の世界とも重なり合うリアル・サバイバルスリラー。

『バベル』(06)にも出演したメキシコの人気俳優ガエル・ガルシア・ベルナルが主演を務め、海外ドラマ『ウォーキング・デッド』のジェフリー・ディーン・モーガンが正体不明の襲撃者サムとして共演する。


予告

あらすじ

メキシコとアメリカの間に広がる砂漠の国境地帯。そこには有刺鉄線が張られているだけだった。アメリカへの不法入国を試みるモイセス(ガエル・ガルシア・ベルナル)と15人の移民たちは国境を越え、炎天下の砂漠を歩き続ける。モイセスは息子に会うため、どうしてもアメリカに行かなければならなかった。

ノー・エスケープ 自由への国境

© 2016 STX Financing, LLC.

しかし、どこからともなく移民たちに突如襲いかかる銃弾。仲間が正体不明の襲撃者によって次々と狙撃され、モイセスは訳もわからぬまま逃げ惑う。移民たちによる不法入国は、いつしか命懸けの逃走劇へ。摂氏50度。水なし。武器なし。通信手段なし。過酷な環境が、生き残った彼らを更に絶望的な状況に追い込んでいく……


映画を観る前に知っておきたいこと

監督、脚本、編集、製作までを務めたホナス・キュアロンは、アメリカ南西部を旅した時に聞いた移民の体験談をスクリーンに映し出すまでに7年を費やしたという。つまり、この作品のアウトラインが出来上がったのは『ゼロ・グラビティ』より以前だ。そして、父アルフォンソは息子のホナスを敬愛する仕事仲間とし、この脚本を読んだ時に『ゼロ・グラビティ』の着想を得たのだと語る。

実際、2017年アカデミー外国語映画賞メキシコ代表作品にも選ばれた『ノー・エスケープ 自由への国境』は、“『ゼロ・グラビティ』の原点”と言えるほど大きなの共通点を持つ。

砂漠版『ゼロ・グラビティ』!?

ノー・エスケープ 自由への国境

© 2016 STX Financing, LLC.

ゼロ・グラビティ』は、一見してその映像からは並々ならぬ拘りが伝わってきたが、やはり親子の血は争えない。

ホナスは完璧なロケーションを見つけるため2年以上に渡って、あらゆる砂漠を訪れたという。アメリカではカリフォルニア州のアンザ・ボゴレ砂漠州立公園、ジョシュア・ツリーにデス・ヴァレー州立公園、ユタ州南部、アリゾナ州、ニューメキシコ州。スペインのアルメニア地方、モロッコ、そしてメキシコ国内だ。

また、撮影方法は最新鋭の技術を駆使した『ゼロ・グラビティ』から一転、自然光だけを使い撮影環境をありのままカメラに収めている。これは宇宙と砂漠、ロケを敢行できるかどうかの違いであり、リアリティを求める姿勢は父アルフォンソと同じである。

ホナスはサバイバルスリラーを作る上で、その緊迫感が人間の本能を揺さぶることを重要視した。つまり、それを言葉ではなく、視覚的に伝えることを目指したのである。これこそが、“『ゼロ・グラビティ』の原点”とされる所以だ。

しかし、言葉による説明を極力排したストーリーはどこか淡白にも感じられ、いわゆるヒットの法則からは大きく外れているという点でも、また『ゼロ・グラビティ』と大きく共通している。

-サバイバル
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