映画を観る前に知っておきたいこと

【ディアスポリス DIRTY YELLOW BOYS】今も、どこかに確かにある“裏トーキョー”

ディアスポリス

裏切らねえのが、ケーサツだろ?

2006年から2009年にかけて週刊モーニングで連載され人気を博した、すぎむらしんいちの漫画「ディアスポリス 異邦警察」の映画化。また漫画の脚本を手がけたリチャード・ウー(長崎尚志)は、浦沢直樹の「20世紀少年/21世紀少年」のプロデューサーとしても知られる。

年齢・国籍などは一切不明。多数の言語を操り、機転の利いた作戦を展開し、自身の信念に従って“駆け込み異邦人たち”を助けるたった一人の裏ケーサツ。生きるか?捕まるか?ギリギリな密入国者たちの裏社会エンターテインメント!


予告

あらすじ

今も、どこかに確かにある“裏トーキョー”。

東京には約15万人の密入国異邦人・不法就労外国人たちがいると言われている。国を追われた難民たちですら、日本政府から難民認定を受けるのは容易なことではなかった。彼らはまともな仕事に就くことすらできす、生活は困窮する一方だった。例え犯罪に巻き込まれたとしても日本の警察は何もしてはくれない。そんな過酷な状況下でも、彼らは懸命に生きていた。

そして誰にも守ってもらえないのなら自らの手で自らを守ろうと考えたのが、密入国異邦人による密入国異邦人のための秘密組織、裏都庁の始まりだった。

裏都庁には日本の金融庁が関与しない銀行や、厚労省がタッチしない病院、そして警察組織”ディアスポリス”があった。弱き異邦人たちが日々助けを求めて駆け込んで来る”ディアスポリス”の久保塚早紀(松田翔太)は、たった一人の異邦警察の警察官として日々奮闘していた。年齢・国籍などは一切不明。多数の言語を操り、機転の利いた作戦を展開し、自身の信念に従って動く。異邦人たちから彼に対する信頼は厚かった。
ディアスポリス

© 講談社/「ディアスポリス」製作委員会

そんなある日、異邦人を守るため満身創痍の大怪我を負った久保塚だった。3日間の昏倒の果てに復活し、仲間の異邦人たちとパーティに興じていた。そんな最中に裏都民の一人であるマリアの誘拐事件が発生する。

上司にダマされて多額の横領事件を引き起こした末に裏都民となった相棒・鈴木(浜野謙太)を連れ、久保塚は事件の捜査に乗り出した。裏都庁の助役であり、害虫駆除会社を営む阿さん(柳沢慎吾)、裏都知事のコテツ(康 芳夫)ら仲間たちの協力により、マリアの監禁先を突き止めた久保塚と鈴木。しかし二人が駆けつけた時、すでにマリアは殺されていた。
ディアスポリス

© 講談社/「ディアスポリス」製作委員会

犯人は、留学生崩れのアジア人犯罪組織”ダーティ・イエロー・ボーイズ”の周(須賀健太)と林(NOZOMU)だった。周と林はその後、誘拐事件の元締めであった黒金組のチンピラ・横島までをも殺してしまう。
ディアスポリス

© 講談社/「ディアスポリス」製作委員会

一方その頃、久保塚と鈴木は黒金組の若頭である伊佐久真人から”ダーティ・イエロー・ボーイズ”の周と林の情報を手に入れていた。さらに捜査を続けるうちに、とある国から来た不法滞在者たちによって作られた地下教会の存在が周と林に関係があることを突き止めるのだった……


映画を観る前に知っておきたいこと

映画以外にも原作漫画「ディアスポリス 異邦警察」、さらにテレビドラマ版もあるので混乱しないように整理しておきたいと思います。原作のどの部分が映画化されているのか、映画から入った人は漫画やドラマでさらに「ディアスポリス」を楽しめるように解説しておきます。

漫画「ディアスポリス 異邦警察」

原作にあたる漫画「ディアスポリス 異邦警察」は2009年に全15巻で完結しているが、劇場公開に合わせ2016年08月23日に「ディアスポリス 異邦警察 999篇」が発売された。

漫画の中で映画化されたのは「ダーティー・イエロー・ボーイズ」篇だけとなっている。

漫画の構成

  • 「闇の奥」篇
    近頃裏都庁では、不法滞在者が腎臓を奪われるという事件が多発していた。久保塚と新しく裏都庁の警察官となった鈴木は、第3の被害者である胡の証言を基に事件の調査を開始する。
  • 「黒く長い腕」篇
    日本に亡命し名古屋に不法滞在するマウン一家は、中国人留学生葉の家の押し入れでひっそりと暮らしていた。ある日マウンの妻エイドラは、葉によって娘ソーミョーが幼女売春組織に売られてしまったことを知る。ソーミョーを連れ葉の元から逃げ出すマウンたちは、組織の追っ手黒長臂(ハッチョンベイ)に殺されることを恐れ、久保塚の助けを求めに東京へ向かう。
  • 「影の警察」篇
    磯野耕平という男の工場で、不法入国者を強制労働させていることが公になった。従業員の数人が磯野の殺害を画策していることを知った久保塚は鈴木と共に殺害の阻止しようとするが、そこには意外な真実があった。そしてその裏では、外国人排斥集団S・O・P(シャドウ・オブ・ポリス)が裏都庁を調査していた。
  • 「ダーティー・イエロー・ボーイズ」篇※映画化
    裏都民であるマリアの友人・メリンダが誘拐される事件が起こる。調査を開始する久保塚と鈴木は、黒金組の若頭・伊佐久真人から犯人の情報を得た。留学生崩れのアジア人集団”ダーティー・イエロー・ボーイズ”の周と林を追いかける久保塚たちだったが、彼らは”ダーティー・イエロー・ボーイズ”を乗っ取り、ある計画を進めていた。
  • 「フェアウェル・マイ・チェリー」篇
    裏都民申請のための面接に来た女・鄭秀文の顔を見て、鈴木は驚愕する。なんと彼女は、鈴木がマルハ銀行に勤務していた時の元カノだった。彼女がわざわざ偽名を使って裏都民申請をしたことに疑問を抱いた久保塚は、彼女との復縁を夢見る鈴木と共に調査を開始する。
  • 「寒い国から来た男」篇
    裏都民申請のためにはるばるロシアから面接に来たユーリという男は、突然その場にいた都議のヤセビッチを殺してしまう。久保塚はユーリを追いかけるが、彼には妻と息子の復讐を果たすため、まだ殺す人物がいるらしい。ユーリの暗く悲しい過去とは?
  • 「裏都庁の影」篇
    久保塚がユーリに同行し行方をくらましている頃、裏都庁では裏都知事の選挙が行われていた。立候補者は3期目の当選を狙うコテツと、助役の阿さん。コテツの圧倒的財力に苦戦する阿さんは、その資金の出所にを独自に調査すると、そこには思わぬ影が……
  • 「新たなる神の娘」篇
    裏都庁とS.O.Pの対決が終了した頃、ハッカーのラニーニャとその部下たちの命による、不法滞在外国人狩りが始まった。早速久保塚と鈴木は調査を始めたが、最初の犠牲となったシェモの敵討ちのため、異邦都民の一人イボは、ある人物に復讐の依頼をする。
  • 「どぶねずみの血」篇
    舞台は台湾へ。阿(アー)さんの弟・呉志福(ウージーフー)を捜し、街を彷徨う久保塚。いつしか、スラム街の地上げの裏にうごめく闇に巻き込まれていく。
  • 「逃肪者<フュージデブ>」篇
    久保塚が台湾へ行っている間、東京では中華料理店の異邦都民・周が台湾ヤクザの殺し屋に殺される。鈴木は周の隠し財産5億の管理を任される。しかし、周の店で常連客だった鈴木の指紋が発見され、銀行員時代に50億円横領した容疑で鈴木は再び警察に追われる身となってしまう。
  • 「パピヨンは闇に飛ぶ」篇
    異邦都庁の壊滅を企む最強最悪の詐欺師が現れた。そいつはかつて言葉巧みにコテツらを騙し、自分の犯罪の資金源および隠れ蓑として異邦都庁を設立した。そして馬飼刑事の母親殺しの容疑者でもあった。そいつが口を開く時、久保塚、鈴木の心は激しく揺さぶられる。
  • 「黒い皇帝」篇
    初代裏都知事・山本のバックにいる大物政治家・暁天栄作が外国人排斥集団S・O・Pとつながる警視正・根路皇貞と会談を行う。そして、山本救出のため、暁天は山本弟と強力な助っ人、根路は本物の警察官を裏都庁へ差し向ける! 一方、久保塚たち異邦都民は山本から暁天の恐るべき野望を聞きだす。
  • 「裏か表か」篇
    異邦警察署殲滅の危機は、イサームらの活躍で切り抜けたものの、根路は伝説の殺し屋に久保塚の始末を依頼した。山本から、かつての恋人・ズィンズィンの情報を聞いた久保塚は激しく動揺する。そんな中、暁天の発言に煽動された日本人による外国人排斥の暴動が都内で激化していた!
  • 「999」篇
    数年後、裏都庁の座を降り、消息を絶った久保塚。ある日、湾岸地域で多数の密入国者の変死体が見つかり……

ドラマ「ディアスポリス 異邦警察」

テレビドラマ版は映画同様、松田翔太主演、監督・脚本熊切和嘉で2016年4月から全10話で放送されている。映画の「ダーティー・イエロー・ボーイズ」篇はドラマでは描かれていない。映画と同じ世界観と捉えて差し支えないだろう。日頃、漫画を読まない人でも映画を観た後にドラマ版は楽しめるはずだ。

ドラマの構成

  1. 「闇の奥」前編
  2. 「闇の奥」後編
  3. 「黒く長い腕」前編
  4. 「黒く長い腕」後編
  5. 「フェアウェル、マイチェリー」前編
  6. 「フェアウェル、マイチェリー」後編
  7. 「新たなる神の娘」前編
  8. 「新たなる神の娘」後編
  9. 「影の警察」前編
  10. 「影の警察」後編

ドラマ「ディアスポリス 異邦警察」特報


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