映画を観る前に知っておきたいこと

【ディバイナー 戦禍に光を求めて】ラッセル・クロウ主演&初監督作品

投稿日:

ディバイナー 戦禍に光を求めて

アカデミー賞俳優であるラッセル・クロウ主演&初監督作品。

第一次世界大戦中、13万人以上の戦死者を出したトルコ・ガリポリの戦いから4年後の1919年。兵士としてこの戦いに参加した3人の息子を探すため、オーストラリアからトルコへやって来た父親の喪失感と圧倒的な愛を描いた叙事詩。実話をベースにし、ガリポリの戦いをオーストラリアとトルコ双方の視点から忠実に描いた歴史的にも意味のある作品となっている。

また、日本版予告編は冒頭でラッセル・クロウが直筆の手紙を読み上げる思いが詰まった特別なものとなっている。予告編を見ない人も冒頭の部分だけ見てみると、より映画に入り込めるはずだ。

2014年オーストラリア・アカデミー賞最優秀作品賞受賞作品。


  • 製作:2014年,オーストラリア・アメリカ・トルコ合作
  • 日本公開:2016年2月27日
  • 上映時間:111分
  • 原題:『The Water Diviner』

予告

あらすじ

オーストラリア人のジョシュア・コナーは水脈を探し当てる職人ディバイナーであった。トルコ・ガリポリの戦いから4年後の1919年、連合国軍としてこの戦いに参加した3人の息子たちの最期を知るため、コナーはオーストラリアからトルコに降り立った。ディバイナー 戦禍に光を求めてガリポリ半島で行方不明になった3人の息子たちの捜索は困難を極めるが、コナーの決意は決して揺らぐことはなかった。ディバイナー 戦禍に光を求めてそして、イスタンブールで宿を営む女性アイシェや、息子たちと戦ったトルコの英雄・ハーサン少佐らの助けを借りながら、コナーは他者を許すこと、自分を許すことを知り、ついには一縷の希望を掴むのだった。ディバイナー 戦禍に光を求めてコナーは迫りくる危険に立ち向かい、愛する息子たちを見つけることができるのか……


映画を見る前に知っておきたいこと

ガリポリの戦いとは?

本作で描かれたガリポリの戦いは、日本人である僕たちにはあまり聞き慣れない。しかし、13万人以上の戦死者を出したことからもこれが過酷な戦場であったことが伺える。そんなガリポリの戦いは、歴史的にどのようなものであったかを簡単に説明しておく。

第一次世界大戦中、連合国軍がオスマン帝国の首都イスタンブルを占領するために行った、ガリポリ半島への上陸作戦である。陸・海・空すべての軍を投入し大規模に展開された世界で初めての上陸作戦だった。

本作で描かれるコナーの3人の息子たちは連合国軍に参加したオーストラリアの兵士で、この作戦はオーストラリアにとっては初の海外遠征でもあった。この時、オスマン帝国は分裂寸前の状態であり、連合国軍にとってガリポリの戦いは短期間で終結するものと考えられていた。しかし、指揮官ムスタファ・ケマル・アタテュルクを始めとするオスマン帝国側の奮戦によって連合国軍は多くの犠牲者を出すこととなった。結果、上陸作戦も失敗に終わっている。

オーストラリアにとって、ガリポリの戦いは過酷な敗戦であったことがわかる。ちなみにオーストラリア軍の被害は戦死8709人、戦傷19441人であった。また第一次世界大戦でしばしば行われた塹壕戦(ざんごうせん)は長期化することが多く、腸チフスや赤痢といった病気も驚異となる。ガリポリの戦いでも連合国軍の兵士は14万人が病死したとされている。

ガリポリの戦いでの惨状は、コナーが息子たちを探すためにトルコに渡った心情がどれほどのものだったかを想像させる。

オスマン帝国は、後にムスタファ・ケマル・アタテュルクが指揮しトルコ共和国として独立するのだが、本作でガリポリの戦いはオーストラリア側とトルコ側の視点で描かれているので、そこも映画の見所である。

ラッセル・クロウ監督

ラッセル・クロウは『グラディエーター』(2000)でアカデミー賞主演男優賞を受賞し、『ビューティフル・マインド』(2001)でもゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞したことで知られるニュージーランドを代表する俳優である。役者としては一流だが、監督としてはどのように評価されるのか楽しみではある。

ラッセル・クロウは2000年以降、アカデミー賞主演男優賞に輝いた『グラディエーター』を始め、『プロヴァンスの贈りもの』『アメリカン・ギャングスター』『ワールド・オブ・ライズ』『ロビン・フッド』と、リドリー・スコット監督の作品に多く出演しているが、こうしたキャリアは本作に良い影響をもたらすのではないだろうか?

リドリー・スコット監督と言えば、大作を手掛けることで有名な監督である。去年公開された『エクソダス:神と王』は過去最大の制作費170億円を投じたことでも話題となったが、とにかくビジュアルに関しては特出した映画を撮る。リドリー・スコット監督の作品に多く関わったことで、本作の戦争シーンも迫力ある絵に仕上がっているのではないかと期待してしまう。

また、ラッセル・クロウの生まれはニュージーランドであるが、オーストラリアに移住した経歴があるので、本作で描かれるテーマを扱う監督としては適任と言える。主演も務めたことで、ラッセル・クロウにしか撮れない映画に仕上がっていることは間違いない。

 

-ヒューマンドラマ, 洋画
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。