映画を観る前に知っておきたいこと

ラスト・リベンジ 一周回って逆に見てみたいスリラー・アクション

投稿日:2015年4月11日 更新日:

ラスト・リベンジ

『ドライヴ』の大ヒットを受けて、過去の作品が次々と見直されているニコラス・ウィンディング・レフン監督が製作を発表。その後、総指揮に肩書きを移し、脚本を担当した鬼才と呼ばれるポール・シュレイダーがメガホンを取る。ニコラス・ケイジを主演に迎えて挑むスリラー・アクション。


  • 製作:2014年,アメリカ
  • 日本公開:2015年5月2日
  • 原題:『Dying of the Light』
  • 上映時間:94分
  • 映倫区分:R15+

予告

あらすじ

主人公のエヴァン・レイク(ニコラス・ケイジ)は、30年のキャリアを誇るベテランCIA捜査官。アメリカ海軍でも国のために活躍した英雄だが、ある日上司から華々しい式典を引き換えに引退を勧告される。「自分はまだまだ現役だ。現場に立てる人間だ。」と反発するレイク。

そんなレイクのもとにある情報が舞い降りる。政治過激派のテロリストリーダー、モハメド・バニール(アレクサンダー・カリム)がケニアに潜伏している可能性があるというのだ。バニールはかつて、22年前の合衆国ミッション遂行中にレイクを監禁し拷問した張本人だった。脳裏に焼きつく忌まわしい過去。22年間一時たりとも忘れられたことはない。アメリカには死んだと思われていたバニールだが、レイクは部下と共にルーマニアに飛び、バニール生存の証拠を掴むことに成功する。
ラスト・リベンジ
しかしその矢先、レイクは医者に末期的な認知障害と診断されてしまう。記憶は混濁し、精神的に不安定になっていくレイク。彼に残された命は僅か。しかし、おぞましい拷問によって刻まれた過去の傷は、レイクを最後の復讐(ラスト・リベンジ)へと駆り立てる。

映画を見る前に知っておきたいこと

22年間、片時も忘れなかった私怨を忘れていく恐怖

22年間片時も忘れない恨みを、病気によって忘れていくというスリルが新しい映画。レイクがなぜ戦うのかが分からない。あらすじ、予告動画ともに私怨以外に深く触れられてはいないが、恨みに感情移入するというのは、人間としてかなり難しい。僕自身は特にニコラス・ケイジのファンというわけでもないので、イマイチどういう見方をしたら良いのか分からない映画。

原題『Dying of the light』をそのまま訳すと『死にゆく光』といったところか。言うまでもなくこの映画最大のポイントは、エヴァン・レイクの記憶が徐々に失われていくというところ。原題をそのまま解釈すると、彼の記憶に万人にとっての光となり得る重大な秘密があるのだろうか。徐々に失われることの恐怖とスリルを、アクション映画で見せようとした意欲作と言えるかもしれない。

一周回って逆に見てみたい。

配給には鬼才ポール・シュレイダーとニコラス・ケイジのタッグ作品と推されてはいるものの、製作サイドはかなりゴタゴタだったよう。ニコラス・ウィンディング・レフンがハリソン・フォードを主演に製作すると発表されたが、レフンは『ドライヴ』の撮影のため監督を降り総指揮に就任。その後、脚本を担当していたポール・シュレイダーがメガホンを取ることに。

だが2014年10月、ポール・シュレイダーはFacebookに『ラスト・リベンジ』が完全に自身の手を離れてしまった事を嘆く内容を投稿。撮影監督であるガブリエル・コサスも「相談なく重要なシーンを再編集され置き換えられた」と語り、ポストプロダクションの作業を拒否したという。こんな調子で、製作サイドはかなりゴタゴタしていたようだ。『ドライヴ』の大ヒットを受けて、ポール・シュレイダー×ニコラス・ウィンディング・レフンの作品ということでかなりの期待を受けていたようだが、海外での評価は散々な結果になっている。ここまでゴタゴタしていると、一周回って逆に見てみたい。
ラスト・リベンジ
しかし『ニコラス・ケイジ引退』とは、広報ももう少しまともなキャッチを思いつかなかったのだろうか。知らない人がみたら引退作品だと思わないだろうか。

-アクション, 洋画

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