映画を観る前に知っておきたいこと

パパ、遺伝子組み換えってなぁに? 僕たちの食べ物は本当に安全なのか? 

投稿日:2015年3月30日 更新日:

パパ、遺伝子組み換えってなぁに?

遺伝子組み換え食品は本当に安全なのか?大切な家族に食べさせても本当に大丈夫なのか?一人の父親として子供たちの「食の安全」を考えるようになった映画監督ジェレミー・セイファートが遺伝子組み換え食品の真実を追って家族と共に旅に出るドキュメンタリー。


  • 製作:2013年,アメリカ
  • 日本公開:2015年4月25日
  • 原題:『GMO OMG』
  • 上映時間:85分

予告

パパ、遺伝子組み換えってなぁに? あらすじ

アメリカでは表示義務のないGM(遺伝子組み換え)食品。ジェレミー・セイファート監督は「そこに本当に問題がないのか?」という疑問を抱き、家族と共にその答えを探す旅に出る。遺伝子組み換え市場で90%のシェアを占めるモンサント本社や、ノルウェーにある種子銀行の巨大冷凍貯蔵庫、GM食品の長期給餌の実験を行うフランスの教授などに取材を敢行する。そして食産業の驚くべき実体を目の当たりにすることとなる。

映画を見る前に知っておきたいこと

遺伝子組み換え食品が危険かどうかは誰にもわからない

遺伝子組み換えが夢のような技術であることは確かだ。従来の品種改良であれば、例えば味のおいしい品種と寒さに強い品種を交配し、味もおいしく寒い土地でも収穫できる品種を作っていた。それには安定した種として確率するまで何代も交配が必要で時間も掛かっていた。しかし遺伝子組み換え技術を使えば味がおいしい品種の遺伝子に直接寒さに強い遺伝子を加えて効率的に味もおいしく寒い土地でも収穫できる品種が作れる。しかも昆虫の遺伝子をヤギにとか、魚の遺伝子をトマトにとか、バクテリアの遺伝子を大豆になど、自然界で起こらない遺伝子操作まで行える。

遺伝子組み換えについて簡単に説明したが、便利な技術であることとは裏腹にゾッとした人も多いと思う。実際、遺伝子組み換え技術はまだ発展途上でわからないことが多い。例えば企業が行った実験データは期間が短く、これから何年かに渡って長期的に摂取するとどうなるかは誰にもわからない。アメリカでは遺伝子組み換え食品の出現と共にガン、白血病、アレルギー、自閉症などの慢性疾患が急増しているというデータもある。しかし因果関係を立証するまでには至っていない。つまり誰にもわからないのだ。そんな段階で遺伝子組み換え食品は僕たちの生活の一部となっている。

この映画は他人事ではない

アメリカでは遺伝子組み換え食品の表示義務がない。ジェレミー・セイファート監督は作中でアニメーションを使って解説するなど、とにかく何も知らない人たちに分かり易く伝えようと務めている。そして一人一人が関心を持ち、まず表示義務が確立されることを望んでいる。

そういう意味では遺伝子組み換え食品では日本のほうが先進国といえるかもしれないが、日本でも厚生労働省が遺伝子組み換え食品の安全を手放しに宣伝している。国際的な基準のもと検査を行い、安全が証明されたと言い切り、遺伝子組み換え食品が持つ危険の可能性にはまったく触れない。

さらに遺伝子組み換え技術は健康被害以外にも多くの問題が存在する。純粋な遺伝子が組み替えられた遺伝子と交配し、本来の遺伝子が減っていく汚染問題から、果ては巨大企業が農業を独占し格差社会が広がることなど数多い。映画を観て興味を持った人は是非調べてみてほしい。監督自身もこの映画がそうした入り口になることを強く望んでいる。

単純に倫理的な問題もあると思うし、これが夢の技術なのか、僕たちには必要ないものなのかは、映画を観てそれぞれで判断すればいい。僕は後者だ。

監督・キャスト

監督・ジェレミー・セイファート

ジェレミー・セイファート2010年の初監督作品『DIVE!』では食料問題や飢餓が環境問題における抜本的な改革として紹介し、世界中の映画祭で多くの賞を受賞した。また環境活動家として、アメリカ中で人道主義と環境問題について講演を行っている。本作がまだ2作目であるが、作品の内容とその活動から社会派監督といえる。

-ドキュメンタリー, 洋画

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