映画を観る前に知っておきたいこと

リベンジ・オブ・ザ・グリーンドラゴン 実話を原作にした孤独なギャングスタの物語

投稿日:2015年4月10日 更新日:

リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン

1980年代。実在した中華系ギャング”グリーンドラゴン”が実際に起こした事件を基に、NYの裏社会をアンドリュー・ラウ、マーティン・スコセッシのクライムムービー最強タッグが映画化。巨大組織を相手にたった1人で戦いを挑むギャングスタの背中を追った、早くも最高傑作と評価の高い『リベンジ・オブ・ザ・グリーンドラゴン』がついに日本上陸。


  • 製作:2014年,アメリカ
  • 日本公開:2015年5月1日
  • 原題:『Revenge of the Green Dragons』
  • 上映時間:93分
  • 映倫区分:R15+

予告

あらすじ

不法移民を仕切るギャング”グリーンドラゴン”

1983年、この頃のアメリカは中国からの不法移民が絶えなかった。不法移民はギャングが仕切り、生活させ、こき使うという事が当たり前に行われていたアメリカ・ニューヨークのクイーンズ。そこに流れ着いたサニーも例外ではなく、犯罪組織スネークヘッドに拾われ、同い年の少年スティーブンとその母親と一緒に生活することとなる。身分保障のない彼らは、暴力の日常を生活していた。徒党を組んだ中国人グループには追われるし、中華街のレストランでは雑用以下の扱いでこき使われていた。
そんな生活を続けていた2人はある日、地元でもかなりの勢力を誇るギャング“グリーン・ドラゴン”に引き抜かれる。ボスであるポールから「白人の国で成り上がるには組織の中でのし上がるしかない」と諭され、ギャングの流儀を学び、銃の扱いや殺しのルールを覚えていく。

裏社会を相手に孤独な戦いを仕掛けていくギャングスタ

“グリーン・ドラゴン”は当時、他5つのギャングと抗争を繰り広げていた。移民ギャング同士が抗争をする時のルール、それは「白人を巻き込まないこと」。白人を巻き込んでしまったが最後、不法移民である自分たちを抑えに警察、FBIまでもが動き出す事を、彼らは知っていた。
ギャングとしての生活も板につき、サニーは組織の幹部に昇格した。そんな中、サニーはポールの知人の娘であるティナという女性と出会い恋に落ちる。しかし、ティナはある事件が原因で組織から命を狙われることになる。愛する人を守るため、サニーは裏社会を相手に一人危険な闘いを仕掛けていく・・・。
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映画を見る前に知っておきたいこと

驚愕の実話

どこの情報を探っても”実話”押し一本のギャング映画。この映画の基になったのはアメリカの週刊誌「ザ・ニューヨーカー」に掲載された事件だ。
この実話を基に脚本を書いたアンドリュー・ラウ、マーティンスコセッシらの監督陣は、やはりどこまでもリアリティを追求した。役者には、移民の経験があるか、もしくは祖先が移民であるアジア系アメリカ人を起用しているし、その中でも女優リンダ・ワンは、実際に“グリーン・ドラゴン”と同じ環境で育っている。

リンダはティナとも親友だったそうで、ティナ役の衣装はリンダがティナからもらった服をそのまま使っている。毎日チェン・アイ・チャン(“グリーン・ドラゴン”のメンバー)と通学していて、映画の世界を実際に生きていた。
アンドリュー・ラウとマーティン・スコセッシは、ドキュメンタリーかと思わせるほど、1980年代のアメリカの裏社会をリアルに描いている。

なぜギャングになり、犯罪を犯すのかを描くヒューマンドラマ

アンドリュー・ラウ監督のギャング映画である。暇つぶしにクライムムービーを見るノリでも十分に楽しめると思う。マーティン・スコセッシの得意とするリアルな暴力描写も、見る人をさらに惹きつけるだろう。

アンドリュー・ラウ監督は多くのギャング映画を作ってきているが、この作品については「昔から今までとは違う移民物をやってみたかった」と語っている。映画の舞台となった1980年代のアメリカは非合法移民が爆発的に増え、大きな政治問題に発展している。しかも、今よりもかなり根深く人種差別問題が蔓延っていた。主人公のサニーが生きるアメリカは、そんな厳しい情勢にあった。
この映画はギャング映画だが、それよりもヒューマンドラマだ。彼らはなぜギャングになり、犯罪を犯すのか。なぜ人を殺すのか。考える余地などない、どうしようもない現実を突き付けて来るだろう。なぜなら、これは実際に起こった事件なのだから。
リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン

-ギャング・マフィア, ヒューマンドラマ, 洋画

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