映画を観る前に知っておきたいこと

ジュピター 『マトリックス』の監督の最新SF映画

投稿日:2015年1月28日 更新日:

ジュピター タイトル

マトリックスシリーズを監督したウォシャウスキー姉弟による同シリーズ以来16年ぶりの完全オリジナルストーリー。マトリックスが起こした魔法を再び起こせるか?


  • 製作:2015年,アメリカ
  • 日本公開:2015年3月28日
  • 原題:『Jupiter Ascending』
  • 上映時間:127分

予告

あらすじ

 主人公のジュピターは、毎日ひたすら働く辛い現実を過ごしていた。だがある日突然、正体不明の何者かに襲われる。そこへ突然現れた強靭な戦士ケイン。ジュピターはケインに助けられ、自分が宇宙最大の王朝の王族だという衝撃の事実を知らされる。そしてケインは身分こそ最下級だが、戦いに勝つためだけに遠い星で遺伝子操作によって作られた究極の戦士だった。
 王朝では今、宇宙の支配権を巡って3人の継承者たちが争っていた。ジュピターは、彼らの亡き母と同じ遺伝子配列を持った生まれ変わりとして地球を引き継ぐことになっているのだが、その地球を3人は狙っていたのだった。10万年前から支配してきた全人類を、今まさに滅ぼそうとしているのだ。ジュピターとケイン、身分違いのため決して結ばれない運命の2人が今、人類の危機に立ち向かう──!

映画を見る前に知っておきたいこと

マトリックスシリーズの監督が贈る、新しい映像革命

 この映画最大の謳い文句は、あの『マトリックスシリーズ』の監督・ウォシャウスキー姉弟の最新作だということ。予告動画でも見られる圧倒的な超スピード・アクションに加え、地球から宇宙への壮大な世界観の広がり方、王朝が”ある目的”のために人類を生かしているという支配設定など、『マトリックス』に通じる要素はいくつも発見できる。
 特筆すべきは、この映画のシナリオが『マトリックス』以来初のウォシャウスキーによる完全オリジナルストーリーだということ。リメイク、シリーズ、コミック原作ものばかりが氾濫する停滞した全世界の映画界に、新たなる革命を起こすに至るのか。

批評家からの評価と海外での業績

 未公開の日本でも海外と同じ触れ込みで宣伝しているので、期待感こそ高まるものの、実際に公開された海外での評価は低い。興行収入は振るわず、1億ドルの制作費を回収できたかどうかは定かではないが、見通しはかなり厳しいようだ。ある著名な批評家は「15年前に公開された『マトリックス』のような魔法を期待している人たちが本作を見たなら、深く失望するはずだ。」とコメントしている。

監督・キャスト

監督:ラナ、アンディ・ウォシャウスキー

ウォシャウスキーウォシャウスキーの名を世界中に知らしめた『マトリックス』は1999年の作品で、2作目。しかし、その後の作品は興行面・評価面ともに大成したとは言い難い。マトリックスがすごすぎて、いわゆるセカンドアルバム・シンドロームに長年陥ってる感ある。

チャニング・テイタム:(ケイン)

チャンニグ・テイタム2012年people誌”最もセクシーな男性1位”。スティーブン・ソダーバーグ監督の『マジック・マイク』で主演のストリッパー・マイクを務め、人気を博した。スカウトされ、モデル・俳優業を始める前に過去に実際にストリッパーとして働いていたことがある。

ミラ・クニス:(ジュピター)

ミラ・クニス2012年アメリカの男性誌『エスクァイア』”最もセクシーな女性第1位”。代表作『ブラックスワン』で、第67回ヴェネツィア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人賞)を受賞した。アンジェリーナ・ジョリーの少女時代の役を演じていたり、顔の造詣が似ていることから、第二のアンジーとの呼び声も高い。

エディ・レッドメイン

エディ・レッドメイン最近、雑誌でもよく特集が組まれるイケメン英国俳優の代表格。最近の作品では『博士と彼女のセオリー』でホーキング博士役を演じている。

感想・評価まとめ

 感想を見ていると賛否両論、いろいろな意見が入り混じっているもののだいたい酷評が多い。海外の評価がボロクソだったらしいだけに、予想通りといえば予想通りなんだが、好評もそれなりにある。
 特に映像美やアクションに対する評価は高い。ことなかれ主義の日本人気質もあるのかもしれないけれど。

酷評は主に脚本に向けられていた

 過去のSFの焼き増し感もさることながら、とにかくまどろっこしくて入り込み難いと。スケール感はあるし、制作費もかかっていて壮大な話を想像させる割に、話が広がらない。そして複雑で分かりにくい。そういう評価が多い中で、楽しめた勢からは続編だしてもうちょっと話を掘り下げたらいいんじゃない?という意見も。

アクションシーンは概ね好評

 おもしろかった!と評価する言葉はとにかくアクションシーンと映像の美しさを褒める。2Dで見てしまって、やっぱり3Dで見ればよかったと後悔している声もあった。音楽を褒める声もあり、”4DX3D字幕版”でSF音楽劇のアトラクションとして楽しむ分には、最高に面白そうではある。同時期に公開された『博士と彼女のセオリー』に出演しているエディ・レッドメインの演技を見比べて「エディすげえ・・・!」ってなるのも見所っぽい。

マトリックス押しがいかんかった

もうとにかく広報のマトリックス押しが強すぎて、期待値が高すぎるのが問題。マトリックスを期待して行って肩透かしをくらっている人は相当数。ただのSFを見るつもりで見ればそれなりに楽しめる。脚本意外は。マトリックスの監督だからと期待して行くと痛い目を見る。

-SF, 洋画

執筆者:


  1. 日原 容 より:

    『ジュピター』は、人間の本質、人間とは何か、時間とは何か、生きるとは何かを鮮明に問い、はるかに『マトリックス』を超えていると思いました。『マトリックス』にもこれらはありましたが、娯楽的要素が多すぎで、三部作まで間延びしていました。
    この『ジュピター』は明確に、製作者の意思を表現されてると思いました。
    両者を通じて感じることは、両方に哲学と仏教教理があることです。
    私たちは、他の生物を狩猟し養殖し、植物を育て、それらの命をいただいています。
    そのため、人間以外の種は、毎年絶滅しつづけております。人間だけは、200万年前には推定12万5000人だったものが、現在では、74億人です。RNA、DNAの元のになるリン(P)は、人間が独占している状況です。色々な種が存在してこそ、地球のバランスは保たれるのに、人間は絶滅種を増大させる一方です。それに対する警告のようにも感じました。

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