心を読まれるのはしあわせ?心を読めるのはしあわせ?“妄想”が幸せにする!
「ごくせん」「デカワンコ」などのヒット作で知られる森本梢子の妄想炸裂ラブコメ漫画を、綾瀬はるか×斎藤工で実写映画化。
超名門“高台家”の王子様・光正に恋する妄想女子・木絵。しかし、彼女は“高台家”は人の心が読める一族だということを知らない。木絵の妄想はすべて筒抜けだった!
そんな一風変わったユニークな設定で笑いを誘いながらも、恋愛や人間関係の本質に迫る上質のラブコメに仕上がっている。
- 製作:2016年,日本
- 日本公開:2016年6月4日
- 上映時間:116分
- 原作:漫画「高台家の人々」森本梢子
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を見る前に知っておきたいこと
- 3.1 漫画と映画の違い
- 3.2 ユニークな設定だけど、実は王道ラブストーリー
予告
あらすじ
口下手で不器用なOL・平野木絵は、“妄想”が大好きだった。地味な見た目とは裏腹にそのスケールの大きな“妄想”はどこまでも膨らんでゆく。
ある日、木絵が勤める会社に超名門“高台家”の長男・光正が転勤してくる。長身でイケメン、イギリス人祖母の血を引くクォーターで、東大卒、オックスフォードに留学経験もある光正と木絵には何一つ接点がない。決して交わるはずがない二人だったが……
光正が木絵を突然食事に誘う。二人の距離はそれをきっかけに縮まっていく。
木絵は自分と住む世界の違う光正に対して、あり得ない“妄想”で頭の中をいっぱいにしていた。そんな時に限って、なぜか普段はクールな光正が笑顔を見せるのだった。まるで木絵の“妄想”を一緒に楽しむかのように。
そう、“高台家”は兄弟全員が人の心が読める“テレパス”を持つ一族だった。望んで人の心が読みたいとは思わない光正にとって、“テレパス”は人間関係に尻込みしてしまう原因となっていた。しかし、木絵の奇想天外な“妄想”は純粋で温かく、光正には心地良かった。
そんな順調に交際する二人に超名門“高台家”という壁が立ちはだかる。光正の母は不釣り合いな恋だと二人の関係を認めてくれない。
そして、“テレパス”が二人の関係を変えていく……
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映画を見る前に知っておきたいこと
漫画と映画の違い
森本梢子による原作は、全国3000店の書店員が選ぶ「NEXTブレイク漫画RANKING BEST50」で第1位に輝いくなど、今人気急上昇の少女漫画だ。
漫画は5巻まで出ており、現在も続いている。木絵は相変わらずの“妄想”で今も奮闘中だ。
このタイミングで実写映画化となったため、映画と漫画とではストーリーも多少違っている。映画ではそれ用の脚本によって、キリの良いところまでが描かれている。
また映画ではある程度、物語りを完結させる必要があるため、終盤に漫画では描かれていない大きな見せ場も用意されている。
あまりここで言及してしまうとネタバレになってしまうのでこの辺で止めておくが、原作漫画のファンの人にもまた別の『高台家の人々』が楽しめるようになっているという事だけ伝えておきたい。
もちろん、映画から入った人にとっては漫画でその後の展開を楽しむ事ができる。
ユニークな設定だけど、実は王道ラブストーリー
人の心が読める“テレパス”を持つ“高台家”の王子様・光正と、彼に恋をする地味目な妄想女子・木絵という設定があまりにユニークなので色もののように思われがちだが、人の心が読める苦悩と、心を読まれる苦悩も描かれ、惚れ合った二人が引き裂かれる構造はラブストーリーとして王道だ。
また、コメディの要素を担っているのが、ひたすらブッ飛んだ“妄想”を続ける木絵というキャラクターだが、光正が人の心が読める事によってその存在はさらに引き立つ。観客にとって分かり易い笑いは、コメディとしても王道に感じる。
一見くだらない設定は、王道ラブストーリーと王道コメディを両立させるために実に良く計算されている。ラブコメとして秀逸な作品だ。
しかし、そんな映画にとって重要な妄想女子・木絵を演じた綾瀬はるかの演技の幅の広さには関心させられる。
「好きな人に立ち向かえ! 好きだったらその気持ちを大事に真っ直ぐに行け! そんなメッセージ性がすごくあるラブストーリーだと思います」
綾瀬はるか