映画を観る前に知っておきたいこと

モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由
純血のフランス産恋愛映画

モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由

感じあうことだけが、
ふたりの真実

自身も女優として活躍するマイウェン監督がエマニュエル・ベルコを2015年カンヌ国際映画祭で女優賞へと導いた、官能的な大人ための恋愛映画。

10年に渡る愛の行方を女の視点から見つめることで、運命という言葉に酔いしれながら、ロクデナシに溺れてゆく女の燃えるような愛と欲望を映し出す。

女性弁護士トニーをエマニュエル・ベルコ、彼女の元夫ジョルジオをヴァンサン・カッセル。二人の熟年俳優が、愛の始まりと愛の終りに横たわる男と女の普遍的な感情をつぶさに捉えてみせる。さらに、『パリ、恋人たちの影』(15)の名匠フィリップ・ガレルの息子ルイ・ガレルも出演する。

2015年、フランスのアカデミー賞とされるセザール賞で主要8部門(作品賞/監督賞/主演男優賞/主演女優賞/助演男優賞/音楽賞/音響賞/編集賞)にノミネートされたフランス映画の現在を感じることができる秀作だ。


予告

あらすじ

スキー事故で重傷を負った女性弁護士のトニーは、リハビリセンターに入院することになった。リハビリに励む彼女は、かつての夫ジョルジオ(ヴァンサン・カッセル)との日々を思い出す。

モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由

© 2015 / LES PRODUCTIONS DU TRESOR – STUDIOCANAL

10年前、憧れの存在だったレストラン経営者ジョルジオとクラブで偶然の再会を果たしたトニー。お互いに激しく惹かれ合い、一瞬で恋に落ちた二人は運命のままに結婚した。やがてトニーのお腹には新たな命が宿り、二人は幸せの絶頂を迎えるはずだったが……


映画を観る前に知っておきたいこと

ヌーヴェルヴァーグ以後のフランス映画界で最も重要な監督の一人ジャン=ジャック・ベネックス。1986年、彼の代表作『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』で描かれたあまりにも刹那的で激し過ぎる男女の愛。そこを通過したすべての女性に捧げられる、まさに純血のフランス産恋愛映画だ。

大人になった女性に捧げられる恋愛映画

女性監督マイウェンによって紡ぎ出される愛の物語は、かつての『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』以上に女性の心に響くのではないだろうか。エマニュエル・ベルコ演じるトニーの一人称の目線で展開される構成が、特にそれを印象付けた。

トニーが見つめるジョルジオは、女性には理解し難い男性像として描かれ、そこにロクデナシを理解しようともがく女性の無能さがそこはかとなく映し出される。

いくら年齢を重ねようと、すれ違い続けるのが男と女であるというたわいもないメッセージが女性側から語られる映画だ。そのメッセージに男と女の視点の差はない。普遍的である。

僕が大人びた人間かどうかは別として、そこには男でも感じ入るものがあるのだから、フランス映画好きの女性が少し羨ましくなる。

僕はただのフランス映画ファンとして、マイウェン監督のかつての夫リュック・ベッソンもロクデナシだったのだろうかと、映画に勝手な思いを巡らせたりもしてみた。

CAST.STAFF.BACK.

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