映画を観る前に知っておきたいこと

【THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット】近過去SF

投稿日:2015年10月3日 更新日:

THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット

「機動警察パトレイバー」シリーズが発表されたのは1988年で、当時としては珍しいマンガ、アニメ、小説などのメディアミックス先駆的作品。本作はアニメ「機動警察パトレイバー」を実写化した「THE NEXT GENERATION パトレイバー」の長編劇場版であり、今年5月に公開された『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』に27分の未公開シーンを追加したディレクターズカット版。アニメとは世代の異なるその後を描いた物語。

アニメシリーズを手掛け、後に『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』『イノセンス』などで世界が認めるクリエイターとなった押井守を監督に迎え、“全長8メートルの警察用ロボット”という唯一の空想を除いて、我々の現実となんら変わらない日常を背景に、突如起こるテロと対峙する警察組織の戦いをリアルかつ壮大なスケールで描くスーパーリアル・ロボットアクション。熱光学迷彩により姿を消す最新鋭戦闘ヘリ:グレイゴースト、次々と破壊されていく首都:東京、高層ビルの上空で繰り広げられるヘリvsヘリのバトル、警察用ロボvs戦闘ヘリの決戦など、日本を代表するCGスタッフが結集した最新VFXと、撮影に向けて制作された全長約8mもの実物大レイバーや、防衛省の全面協力によるリアルな映像が融合し、ハリウッド製ロボットアクション顔負けのクオリティを放つ。


  • 製作:2015年,日本
  • 日本公開:2015年10月10日
  • 上映時間:119分

予告

あらすじ

THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット20世紀末、レイバーと呼ばれる人間型ロボットの急速な普及に伴う犯罪に備え、警視庁は警察用レイバーを擁する特車二課パトレイバー中隊を設立するが、レイバー衰退と共に特車二課は警察のお荷物集団となっていた。THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカットそんなある日、最新鋭の戦闘ヘリを自衛隊から強奪し、首都1,000万人を人質にしたテロリスト集団が現れる。THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカットAH-88J2改グレイゴースト─機関砲、対地ロケット、ミサイルで完全武装をした上、最新の熱光学迷彩を身に纏った視認できない戦闘ヘリは、レインボーブリッジへの攻撃を皮切りに首都を蹂躙。そんなテロリストの暴挙を止めるため、特車二課が動き出す。型落ちの警察用ロボットVS最新鋭戦闘ヘリの壮絶なバトルが幕を開ける……


映画を見る前に知っておきたいこと

近未来SF作品だからこそ可能な答え合わせ

1988年に生まれた「機動警察パトレイバー」シリーズは、今もなお高い人気を保って支持されている作品である。昔からのファンには、あの名作アニメ「機動警察パトレイバー」の実写化というイメージだろう。しかし、当時を知らない人からすれば、所謂、最新のロボットアクションものとして捉えてしまうかもしれない。勿論それはそれで構わないのだが、この「機動警察パトレイバー」シリーズは1988年に生まれた近未来SF作品で、その10年後となる1998年の東京が舞台となっている。そのため、現在では近過去という時間軸にあるSF作品だ。実写化された今作は2013年が舞台なので、シリーズの中では最も未来であるが、それでも少し過去が舞台となっている。1988年当時に描かれた「機動警察パトレイバー」の近未来世界は、バブルの延長線上にあるような時代背景や生活風景など、実際の未来とはズレている部分がある。しかし、今作においてもそのズレを修正することなく、そのまま踏襲しているのが、当時のファンとしては大いにニヤリとするところだ。この違和感が「機動警察パトレイバー」の世界観を形作るうえで大きな持ち味となっている。1988年から続いていることが、この作品を特殊な存在にしていると知っていれば、本作で初めて「機動警察パトレイバー」に触れる人もすんなりとその世界に入り込めるのではないだろうか。あの頃想像していた未来の答え合わせができるのも、SF作品ならではの楽しみ方だ。

原作・ヘッドギア

「機動警察パトレイバー」シリーズ、その始まりはマンガと思っている人も多いようだが、アニメが一番最初である。「機動警察パトレイバー」は、当時としては珍しいマンガ、アニメ、小説などのメディアミックス先駆的作品であり、一種のプロジェクトのような試みであった。よって原作のヘッドギアは、それぞれのジャンルの専属であるスタッフが集まって構成されている。

ゆうきまさみ:原案および漫画
出渕裕:メカニックデザイン
高田明美:キャラクタデザイン
伊藤和典:脚本
押井守:監督

作品の生み出し方、メディアミックス展開など、当時としては画期的なことをやっていた作品だ。その世界設定と同様、今になって試みの面白さがわかるのが感慨深い。「機動警察パトレイバー」シリーズは、その作品の内容だけでなく、存在が重要な意味を持っている。「機動警察パトレイバー」がなければ生まれなかった作品も多くあるはずだ。

-SF, アニメ映画

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