映画を観る前に知っておきたいこと

パージ
殺人を含む全ての犯罪が合法となる法律

パージ

12時間を生き延びろ。

1年に一晩だけ、殺人を含むすべての犯罪が許される法律。人々はこの夜、抱えている闇を解き放つ。

『パラノーマル・アクティビティ』シリーズの製作ジェイソン・ブラムと『トランスフォーマー』シリーズの監督マイケル・ベイがプロデュースする新感覚エクストリーム・スリラー。世界興行収入が累計300億円を超える大ヒットシリーズの第1弾。

パージの夜に家族を守るため、決死のサバイバルを繰り広げる主人公をイーサン・ホークが演じ、『ニューヨーク、狼たちの野望』(09)でホークと組んだジェームズ・デモナコが監督を務める。


予告

あらすじ

2022年、経済が完全に崩壊したアメリカ。“新しいアメリカ建国の父たち”を名乗る政府によって全体主義的な統治が敷かれ、「1年に一晩(12時間)だけ、殺人を含む全ての犯罪が合法になる」という法律パージが定められていた。警察・消防・医療などの救急サービスは全て停止するこの夜に、国民は溜まった鬱憤を解き放つのだ。

パージ

© Univesal Pictures

パージを1時間後に控えたその日、パージ用セキュリティシステムのセールスマンであるジェームズ(イーサン・ホーク)は、妻メアリー(レナ・ヘディ )と2人の子供が待つロサンゼルスの自宅へ戻った。今期の売り上げは社内でもトップ、気がつけば富裕層の仲間入りを果たしていた彼の豪邸は、もちろん完璧なセキュリティで守られている。家族はそこで、パージの夜を静かにやり過ごそうと考えていた。

パージ

© Univesal Pictures

しかし、パージ開始直後、息子のチャーリー(マックス・バークホルダー)がパージの標的となった黒人男性を家に招き入れてしまう。暴徒と化した集団は、男の身柄を引き渡すようジェームズを脅迫するが……


映画を見る前に知っておきたいこと

映画の舞台となるのは、5度目のパージの夜を迎える2022年のアメリカ。つまり、2017年には“新しいアメリカ建国の父たち”を名乗る政府によって、パージ法が施行されていたことになる。犯罪率と失業率は1%にまで低下し、経済状況まで改善された世界は、現在と重なり合うほど近い未来だ。

そのため、この驚愕のフィクションは現代社会に不満を抱く者にとって、この上なく妄想を掻き立てる。他者に対する嫉妬や妬み、そして人間の中に眠る攻撃性。普段は決して表立ってはならない感情が解放される感覚は、シリーズ中最もスリラー映画の体を成している第1作目でこそ味わうことができる。

手始めは密室スリラー

パージ

© Univesal Pictures

アメリカ国民はパージの夜に、青のセンダイハギを表に飾り、自分がパージ支持者であることを示す。それは主人公ジェームズのような富裕層の思想か、あるいは殺人に興じる輩に対する恐怖の顕れでしかない。なぜなら、社会の恩恵の裏で標的にされ、命を奪われるのは貧困層だからだ。

この新しいアメリカ社会における国民のマインドコントロールと政府の本当の狙いこそが、『purge』シリーズの真骨頂である。しかし、記念すべきパージの幕開けとなった本作では、まだそこが描かれていない。まずは完全な密室スリラーを演出し、敢えてパージ法の破壊力を見せつけるに止めているのだ。

そうすることで、この映画を目の当たりにした者は必ずこう考え始める。

パージの夜に自分ならどうするか……

ジェームズのように家で大人しくやり過ごすのか?それとも、愚かな大衆に混じって誰かを殺すのか?はたまた、殺人以外の犯罪に手を染めるのか?

閉鎖的な空間で繰り広げられる惨劇の中、僕たちもマインドコントロールされた愚かな大衆の如く、パージ法の裏に隠された真の目的など知る由もないまま、ただこの恐怖に同調していくのだ。

映画のタイトルになっている『purge』とは、“浄化する”という意味の他に、“政治・思想的に反対勢力を排除する”という意味を持つ。後者が描かれるのはこれからである。

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