2001年に発売された山田悠介のベストセラー小説を映画化したミステリーホラー。映画は全国の「佐藤さん」ではなく、全国の「女子高生」がターゲット。最初から最後までずっとクライマックスの、鬼と女子高生の壮絶な鬼ごっこが今幕を開ける。監督は「ヒミズ」「愛のむきだし」の園子温監督。トリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜の3人がヒロインとなる女子高生役で主演。
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を見る前に知っておきたいこと
- 3.1 監督は原作を読んでいない!?
- 3.2 園子温という男
予告
あらすじ
「全国のJKの皆さん。あなた達はちょっとふてぶてしいので、少し数を減らすことにします。」
放送があったかと思うやいなや、全国の女子高生が追われ、殺される。一体誰が何のために?私達はなぜ追われているのか?何もわからないまま、鬼とJKの壮絶な鬼ごっこは幕を開ける。
映画を見る前に知っておきたいこと
監督は原作を読んでいない!?
監督の園子温はこの映画を作るにあたってあえて原作を読んでいない。「リアル鬼ごっこ」というタイトルに影響を受けただけ。監督はこの企画に、前々からやりたかったけど企画が実を結ばなかった作品のプロットの一部をいくつも導入し、全く新しい脚本を1から作り上げた。
タイトルこそ「リアル鬼ごっこ」だが、中身は全く別のオリジナルのものとなっている。小説原作の映画が多い昨今にあって、このやり方はなかなか新しい。
園子温という男
この園子温という監督の経歴がおもしろい。彼はそもそも漫画家を目指していた。20歳の時に編集部に処女作を持ち込んだが、「人の気持ちがわかっていない」と一蹴。
リベンジに燃えた園子温は、本を読み漁り、映画を年間何百本と鑑賞した。その結果、自主映画「俺は園子温だ!」を撮るに至り、そのまま映画監督してのキャリアを築いていった。
そのキャリアからなのかは分からないが、園子温の映画は”映画的なもの”をぶっ壊しにかかってくる作風が有名。自身の著作の中では「ま、うちらみたいなさ、筋金入りの映画ファンからすると、園子温って映画的にダメなんだよね」なんて言われているのを聞いたというエピソードも語られていました。
園子温の映画は作家性の強い作品が多い中で、今回の『リアル鬼ごっこ』はパッと見でエンターテイメント性がど真ん中にあるだけに、どんな作品に仕上がっているのか楽しみだ。