「世界名作劇場」の日本アニメーションが創業40周年を記念して手がけた劇場用アニメーション作品。「アラビアンナイト(千夜一夜物語)」の中でも最も有名な物語「シンドバッドの冒険」を描く3部作の第1部。空から姫が落ちてきた時シンドバットの冒険が始まる。
- 製作:2015年,日本
- 日本公開:2015年7月4日
- 原作:『アラビアンナイト・シンドバッドの冒険』
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3 映画を見る前に知っておきたいこと
予告
あらすじ
「絶対に僕は海の向こうに行くんだ!」
母とお猿のミミと暮らす少年シンドバッド。船乗りの父が幼い頃に航海に出たまま戻らず、シンドバットも海の向こうに広がる未知の世界に憧れていた。そしていつか海の向こうへ行くことを心に誓っていた。
「風がかわった・・・」
ある日、シンドバッドの前に木馬に乗った伝説の魔法族の姫サナが空から現れた。サナは世界中に散り散りになった仲間を探すために旅をしていた。しかし、サナは魔法の秘密を狙う怪しい集団に狙われていた。シンドバッドはラザック船長率いるバハル号に乗船し、サナを助けるため冒険の旅に出る。シンドバットは海に出ることを喜ぶ反面、母を置いて冒険に出ることをためらっていた。母に伝えられないまま出発の朝が訪れる。しかし、母はすでに船出の仕度を整えてくれていた。
「母さん・・・僕、行ってくるよ。」
空飛ぶ絨毯、襲いかかる巨大な鳥、鉄の船、秘密の島、未知の冒険がシンドバッドとサナを待ち受ける。
映画を見る前に知っておきたいこと
アラビアンナイト(千夜一夜物語)とは
アリ・ババ、アラジン、シンドバッドなどの物語は知っているが、これらの物語を綴ったアラビアンナイト(千夜一夜物語)についてはあいまいな人も多いのではないだろうか。
アラビアンナイトとはペルシャ、インド、エジプトなどから数百年の間にあつめられた物語集で、その起源は8世紀頃とされている。物語のおおまかな流れはこうだ。
その昔、シャハリヤール王は妻の不貞を発見し、彼女を死刑にした。それからというもの、王は世の中の女すべてを憎み、毎日新しい妻をむかえては、翌朝に処刑した。ある日、大臣の娘シェーラザードはこのことを知り、人々の命をすくうために王と結婚する。シェーラザードは、毎夜アリ・ババ、アラジン、シンドバッドなどのおもしろい物語を王に聞かせ、続きが気になった王はシェーラザードを処刑できなかった。そして最後には、王は残酷な考えをあらため、シェーラザードと幸福に暮らす。
これがアラビアンナイトのあらすじで、アリ・ババ、アラジン、シンドバッドなどはシェーラザードが王に語る物語の中に出てくる。
またアラビアンナイトは原型が作られたイスラム世界でも多様な話が存在し、やがて東方諸国、ヨーロッパに紹介されたことで多くのバリエーションが生まれた。よってこれという原作がないのが特徴でもある。日本アニメーションは一体どんなシンドバッドを描くのだろうか。