映画を観る前に知っておきたいこと

【天空の蜂】東野圭吾原作で江口洋介と本木雅弘が初共演!

投稿日:2015年8月14日 更新日:

天空の蜂

史上最悪の原発テロ発生。巨大ヘリ墜落までのタイムリミットは8時間!稀代のベストセラー作家・東野圭吾原作、20年に渡って”映像化は絶対不可能”といわれつづけた圧倒的スケールの一大巨編を『20世紀少年』『SPEC』シリーズを手掛けた日本有数のヒットメーカー、堤幸彦監督が完全映画化。

主演は、姿なきテロリストと戦うヘリ設計士役の江口洋介と原発設計士役の本木雅弘。日本を代表する実力派俳優の二人の初共演となった。更に、仲間由紀恵、綾野剛をはじめ、柄本明、國村隼、石橋蓮司、向井理、竹中直人ら邦画界を担う豪華キャストが総結集。

高度800mの上空で繰り広げられるハラハラドキドキのノンストップ・アクション。大切な人を守るために命を懸ける人々のドラマ。そして事件に隠された衝撃の真実を巡る一級サスペンス。それらがすべて融合した壮大なエンターテインメント超大作。

    • 製作:2015年,日本
    • 日本公開:2015年9月12日
    • 上映時間:138分
    • 原作:1995年発表 東野圭吾「天空の蜂」

天空の蜂 (講談社文庫)

予告

あらすじ

「命を懸けた8時間のカウントダウンが始まる!」

1995年8月8日。最新鋭の超巨大ヘリ《ビッグB》が、突然動き出し、小学生の高彦を乗せたまま、福井県にある原子力発電所「新陽」の真上に静止した。遠隔操作によるハイジャックという驚愕の手口を使った犯人は〈天空の蜂〉と名乗り、”日本全土の原発破棄”を要求。従わなければ、大量の爆発物を搭載したヘリを原子炉に墜落させると宣言する。天空の蜂機内に残された子供の父親でありビッグBを開発したヘリ設計士・湯原と、原発の設計士・三島は、上空に取り残された高彦の救出と、日本消滅の危機を止めるべく奔走する。しかし、政府は原発破棄を回避しようとする。天空の蜂その頃、《ビッグB》と原発を開発した錦重工業総務課に勤める三島の恋人・赤嶺は、周囲に家宅捜索の手が伸びる中、密かに恋人の無事を祈っていた。天空の蜂一方、事件現場付近で捜査にあたる刑事たちは、《ビッグB》を奪った謎の男・雑賀の行方を追跡。聞き込みを続けるうちに、衝撃の真相へと辿り着いていく・・・

映画を見る前に知っておきたいこと

絶対に映画化不可能と思われたスケール

この作品の見所の1つは、そのスケールの壮大さだ。原作の東野圭吾も絶対に映画化は不可能と思っていた。高度800mの上空で繰り広げられるノンストップ・アクションはハリウッド顔負けの映像で観客に手に汗握らせる。東野圭吾自身は映画のできを思い描いた以上だと語るが、1995年にこんな絵を想像しながら執筆したのかと思うと、さすがベストセラー作家だと納得してしまう。そしてそれを映像化した堤幸彦監督もさすが日本を代表するヒットメーカーだ。

そして本作のキャスティングの豪華さも、スケールの壮大さに一役買っている。江口洋介と本木雅弘の初共演をはじめ、仲間由紀恵、綾野剛、柄本明、國村隼、石橋蓮司、向井理、竹中直人と本当に実力派が揃っている。逆に言えばこれだけの要素が集まってようやく映画化できた作品だと思う。

原作との違いにより現代の作品になった

本作は今の映像技術があって、はじめて映画化できたというのは必然的なことかもしれないが、やはり今原発を題材にした作品が映画化されるというのは、この映画を見る観客の感情も違ってくる。見る方の下地が出来上がっている状態と言えばいいか、おそらく1995年当時に映画化されるより倍はおもしろく見れるのではないかと思う。

そして、この作品がドキュメンタリーではなく、原発を題材にしながらも生粋のエンターテイメントであることで多くの人が作品に触れることになると思うが、それもまた映画の力だと改めて思う。

また本作では原作にはないシーンも追加されている。向井理が演じる成人した高彦は、2011年に被災地に救援に行く自衛隊員となっている。こうしたシーンが加わることで、作品がエンターテイメントの枠を超え、現代に問い掛ける意味のあるものへ昇華されたように感じる。

信じられないほど美しい緊張感と緊迫感。物語の幕が開いてすぐに、涙が止まらなくなり、後半は一時も目が離せない。色々なことがおかしい今の日本…たくさんのことが悲しい“今”に、観るべき…渾身の一作。

広末涼子

安易な臭いがしない映画である。安易な褒め言葉が似合わない映画である。 映画屋が作った、本物の映画である。

坂上忍

心にドカンと来る、見所満載の傑作!あぁ、この映画に出してもらいたかったァ!

笹野高史

最後まで真相が分からず、ハラハラドキドキしました。親子・家族・同僚など様々な人間関係のなかで、いろいろな感情が切なかった。

福士蒼汰

映画の余韻がつづく。そのくらい圧倒的な作品だった。この作品の意義は大きい。みんな他人事にせず、真剣に原発について考えなくてはいけない。

室井佑月(作家)

原発テロという痛烈な問題提起でありながら、映像ゆえのスリルとサスペンスにしびれた138分であった。

田原総一郎(ジャーナリスト)

経済や強い力に依存する国民性や、そこに潜む「沈黙の怖さ」を、20年前に原子力の問題と絡めた物語をこの時代に映画化したことが画期的です。フクシマ以前だからこそ、逆に伝わってくるエソラゴトの怖さは、人間を置き去りにして進みかねない科学や経済や政治の怖さでもあります。時代は懲りずに繰り返します。必見。

小林武史(音楽家)

-ミステリー・サスペンス, 邦画

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