映画を観る前に知っておきたいこと

あの日の声を探して ロシアに侵攻されたチェチェン共和国が舞台の感動作

投稿日:2015年2月24日 更新日:

あの日の声を探して タイトル

1999年チェチェンを舞台にした衝撃の感動作を、『アーティスト』で第84回アカデミー賞作品賞、監督賞など5部門を受賞したミシェル・アザナビシウス監督が描く。全編に渡り手持ちカメラで撮影された映像は圧倒的にリアルなヒューマンドラマを映し出す。カンヌ国際映画祭正式出品作品。

  • 製作:2014年,フランス・グルジア合作
  • 日本公開:2015年4月24日
  • 原題:『The Search』
  • 上映時間:135分

予告

あらすじ

舞台は1999年ロシアの侵攻を受けたチェチェン共和国。両親を目の前で銃殺された9歳の少年ハジは、そのショックにより声を失う。姉も殺されたと思い、赤ん坊の弟を見知らぬ人の家の前に置き去りにしたハジは、フランスから来たEU職員のキャロルと出会う。

キャロルは戦争を前にして自分の無力さを痛感していく中、ハジだけは、目の前の9歳の少年だけは守りたいと願うようになる。ハジは声を取り戻し、自分の想いを伝えることができるのか。生き別れた姉弟と再び会うことはできるのか。

映画を見る前に知っておきたいこと

ミシェル・アザナヴィシウス監督がどうしても描きたいと願い続けた物語

白黒&サイレントで甘く切ない愛の物語を描いた『アーティスト』で絶賛されたミシェル・アザナヴィシウス監督は、フレッド・ジンネマン監督の『山河遥かなり』にインスパイアされ『あの日の声を探して』は完成した。『山河遥かなり』は、ナチスによってユダヤ人収容所に送られ母と生き別れになった少年をアメリカ兵が助けるという物語だが、それを現代の戦争の象徴の一つであるロシアに侵攻された1999年のチェチェン共和国に舞台を置き換えた形である。

ハジとその姉にはオーディションで選ばれた10歳と17歳のチェチェンの素人の子供たちを使い、ロケ地はオールグルジアで全編手持ちカメラにより撮影された。この感動はこの臨場感なくしては表現できない。

監督・キャスト

監督・ミシェル・アザナビシウス

ミシェル・アザナビシウスフランス人の映画監督、脚本家でもある。『アーティスト』では第84回アカデミー賞作品賞、監督賞など5部門を受賞した。2006年の自身の作品『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』に出演したベレニス・ベジョと結婚している。

ベレニス・ベジョ:(キャロル)

ベレニス・ベジョアルゼンチンで生まれ、両親がアルゼンチンの独裁政権からのがれるために彼女も3歳の時にフランスへ移った。

2006年にミシェル・アザナヴィシウス監督のスパイ・パロディ映画『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』に出演。2011年には再びアザナヴィシウス作品の『アーティスト』に出演し、第84回アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。2013年には『ある過去の行方』に出演し、カンヌ国際映画祭の女優賞を受賞した。本作も含め、夫であるミシェル・アザナヴィシウス監督の作品によく出演している。

-ヒューマンドラマ, 戦争, 洋画

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。