映画を観る前に知っておきたいこと

シグナル 予想をはるかに超えた展開と度肝をぬく“仕掛け”の超・革新的SFスリラー

投稿日:2015年4月30日 更新日:

シグナル

「デヴィッド・リンチ、スタンリー・キューブリックの再来」と評されるウィリアム・ユーバンク監督による、予想をはるかに超えた展開と度肝をぬく“仕掛け”の超・革新的SFスリラー。 意外性と低予算ながら非常に美しく精巧な映像が観客を新たな世界にトリップさせる。あなたも謎のシグナルと遭遇せよ!

主演は2017年公開予定の『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ最新作に出演が決まったハリウッドきっての若手人気俳優・ブレントン・スウェイツ。


  • 製作:2014年,アメリカ
  • 日本公開:2015年5月15日
  • 原題:『The Signal』
  • 上映時間:97分

予告

あらすじ

MIT(マサチューセッツ工科大学)の3人の学生ニック、ヘイリー、ジョナ。ヘイリーの引越を手伝うため彼女に夢中のニックと友人のジョナは国を横断することになる。しかしMITのコンピューターをハッキングして、セキュリティーの危険性を暴いた謎のハッカー“ノーマッド”の追跡を受け、3人は遠回りを余儀なくされる。シグナル途中“ノーマッド”から届く謎のメッセージ。「動揺しているか?」。次第に“ノーマッド”に興味を抱いていくニックとジョナは“ノーマッド”の居場所を突き止めるためネバダを訪れる。しかしそこで何者かに拉致されてしまう。気が付くとそこは政府の隔離施設だった。シグナルニックはドクター・ウォーレス・デイモンという男から執拗な尋問を受ける。そして「何か」に接触したことで感染が疑われ、隔離されていることが告げられる。 何もわからず昏睡状態のヘイリー、別の部屋に隔離されているジョナを発見したニックはなんとか脱出を試みる。施設外へと逃げ出した3人を追跡してくる研究員たち。次第に追いつめられ窮地に立たされた3人に思いもよらない力が発動する・・・

映画を見る前に知っておきたいこと

スタンリー・キューブリックとデヴィッド・リンチとウィリアム・ユーバンク

監督ウィリアム・ユーバンクは本作でまだ2作目だが、『シグナル』は、スタンリー・キューブリックとデヴィッド・リンチを合わせたような作品だと評価された。実際本人にもその自覚があるようで、インタビューでもスタンリー・キューブリックとデヴィッド・リンチの名前が出てくる。映画好きならこの二人の名前が出たらウィリアム・ユーバンクの作風がどんなものか想像がつくかもしれないが、僕なりにその共通点を考えてみた。

まずスタンリー・キューブリックは誰もやったことのない演出や特殊撮影に果敢にも挑戦し、その全てにことごとく成功したことで評価されたが、ウィリアム・ユーバンクも低予算の中で誰も作ったことのない、見たことのないようなものを作ろうという姿勢があった。『シグナル』では観客と視点を共有できるように“肩越しのショット”の撮影手法を使い臨場感を作り、特撮による映像美は高く評価されている。こうした視覚的な部分からもスタンリー・キューブリックの影響を感じる。

そしてデヴィッド・リンチ的といえるのが、まるで映画が何処に向かっているのかわからないような意外性だ。デヴィッド・リンチは作品がきちんと意味を成すことは大切だという一方で観客を置き去りにすることを恐れなかった。観客に直観を駆使することを求め、とにかく自分のアイデアに忠実に映画を作る監督だ。『シグナル』も観客の予想を裏切り、そして頭をひねらせる。そういう作品だ。

ウィリアム・ユーバンクが二人の域に達しているとは言い難いが、スタンリー・キューブリックやデヴィッド・リンチの映画が「娯楽」ではなく「芸術」であったように、彼の作品も「芸術」の空気を持つ。スタンリー・キューブリックとデヴィッド・リンチのようなカルトの帝王となる片鱗は感じさせる。

-SF, 洋画

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。