映画を観る前に知っておきたいこと

トッド・ソロンズの子犬物語
愛くるしいダックスフントに騙されるな!

トッド・ソロンズの子犬物語

犬も歩けば不幸にあたる

過激な性描写や暴力描写もないのに、彼の作品は常に問題作扱い。小児性愛者、家庭内差別、ストーカー、屍姦、チャイルド・マレスター、宗教、未成年の妊娠などタブーとされるテーマを独特のユーモアでブラックコメディに仕立て上げる鬼才トッド・ソロンズが贈る、アメリカ中を彷徨う1匹のダックスフントと冴えない飼い主たちの物語。

果たしてトッド・ソロンズのブラックコメディはユーモアと呼べるのだろうか?この映画、ラストまで人でなし!?


予告

あらすじ

アメリカ中をあちこち彷徨うことになる1匹のダックスフント。病弱な子どもとその母親(ジュリー・デルピー)に引き取られた彼は、無邪気に問題ばかり起こしてはたちまち多くの人々の手に渡ることに。

トッド・ソロンズの子犬物語

© 2015WHIFFLE BALLER,LLC.

崖っぷちに立たされた映画学校の講師兼脚本家(ダニー・デヴィート)、偏屈な老女(エレン・バースティン)、そして大人になってもいまだに自分のやりたいことが見つからないドーン・ウィーナー(グレタ・ガーウィグ)と、彼の旅は続く。

しかし思うに任せぬ悲惨な人生を送る飼い主たちは、どこか妙なおかしみを抱えていた……


映画を観る前に知っておきたいこと

トッド・ソロンズという監督の作品をどう紹介していいものか、正直手に余る。彼の作品は常にタブーに挑んでくれるばかりに、毎回物議を醸してしまう。よってソロンズ作品は、単館かわずかな劇場でしか上映されない。

僕は嫌いじゃないとだけ言っておこう。ソロンズ監督の得意とするブラックユーモアは、人によっては境界線を超えているかもしれない。

トッド・ソロンズ

ソロンズ監督監督が鬼才であることにもう疑う余地がないが、その実力はアメリカン・インディペンデント界で確かな存在感を放っている。

彼の作品が日本で公開されると単館上映が多い反面、新作を出す度に世界中の映画祭に招待される。

デビュー作『ウェルカム・ドールハウス』(95)では、分厚い眼鏡をかけたイケてない女の子が味わう人生の不遇を皮肉たっぷりに描き出し、サンダンス映画祭で見事グランプリに輝いている。

本作もソロンズ監督と相性の良いサンダンス映画祭で上映されている。

また、幸福そうに見える三姉妹を中心にアメリカ郊外に暮らす普通の人々の心の闇を描いた代表作『ハピネス』(98)では、カンヌ国際映画祭で国際批評家賞を受賞するなど、高い評価を得てきた監督でもある。

ただ、国際批評家週間はカンヌ国際映画祭でも新進気鋭の監督を発掘するために設けられた独立した部門であり、ここで評価される作品には問題作も多い。『ハピネス』もそんな例に漏れず、小児性愛者が登場するなど相当クセのある作品だ。

一見当たり障りの無いコメディ・ドラマに見せかけながら人間の暗部を強烈にさらけ出すソロンズ監督の作風はデビューから一貫して変わらない。ポップな映像に乗せて、しれっとやってのけるのがトッド・ソロンズという監督だ。

愛くるしいダックスフントに騙されてはいけない。

CAST.STAFF.BACK.

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