秀良子の同名コミックを原作に、女装が趣味の男子高校生と彼に一目ぼれした同級生男子の青過ぎるボーイズラブ。そんな男子二人の百瀬役と八代役をジュノンスーパーボーイコンテスト出身の黒羽麻璃央と横田龍儀がそれぞれ演じる。『タクミくん』シリーズの金杉弘子が脚本を担当。
- 製作:2015年,日本
- 日本公開:2015年7月25日
- 原作:漫画『宇田川町で待っててよ。』秀良子
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を見る前に知っておきたいこと
- 3.1 BLにハマる理由
予告
あらすじ
男子高校生の百瀬は渋谷で理想の女の子に遭遇するが、それはクラスメイトの八代の女装姿だった。見てはいけないものを見てしまったと後悔する百瀬だったが、それ以来、八代のことが妙に気になってしまう。一方、そんな百瀬の様子に戸惑う八代。そして百瀬から女子校の制服を渡される。熱のこもった目線をそらせない八代は渡された女子高の制服に袖を通し、彼の前に立つ。「どうやらあいつは女の服を着ていると俺に抵抗できない。」臆病な女装男子と、一途すぎる男子高校生の不器用で青いラブストーリーの行方は・・・
映画を見る前に知っておきたいこと
BLにハマる理由
昨今、ボーイズラブというジャンルはBLと呼ばれ、多くのファンがいる。小説やマンガがメインで人気の高いものは映画化される。本作同様、金杉弘子が脚本を担当した『タクミくん』シリーズの原作は400万部も売れている。そして主なファン層は女性であり、こうしたBL好きな女性たちは「腐女子」と呼ばれる。
この映画を観ようと言う人にこんな話は大して意味がないかもしれないが、一般の人はどうしてBLがそんなに人気があるのかまったく理解できないと思う。純愛が好きなら普通の少女マンガでいいはずだ。僕もそんなにハマる要素はなんなのか気になって調べてみた。その中である女性のこんな意見があった。
「BLには女性キャラがほとんど出てきません。実はこれ、BLを楽しむうえでのキーポイント。本来、少女マンガだとヒロインがいるんですが、相手が女性なので変に感情移入しちゃって、自分と比べてしまうこともしばしば……。その点、BLは完全ファンタジーなので、自分の性別を忘れて話にのめり込めます」(26歳/メーカー)
僕はこの「BLはファンタジー」という考えに妙に納得させられた。BLはキャラと現実の自分を比べて女性がコンプレックスを抱くことがなく、自分が傷つくこともなく恋愛を楽しめる。「おたく」とか「腐女子」には、他人とのコミュニケーションが苦手な人も多いだろうし、BLが支持されるのが少しわかった気がした。『宇田川町で待っててよ。』はあえてファンタジー映画と位置づけようと思う。