映画を観る前に知っておきたいこと

和食ドリーム 改めて和食の良さを見つめなおす映画

投稿日:2015年2月11日 更新日:

世界中で巻き起こる和食ブーム。SUSHIは世界共通語となり、和食は日本の料理として世界に広く認知されるところとなった。そんな風に和食が広まった裏には、和食を世界にアピールし続けた男たちの存在があった。彼らが切り開いた和食の未来、そして日本とアメリカ、両国からみた和食の本質に迫るドキュメンタリー映画である。

  • 製作:2014年,日本
  • 日本公開:2015年4月11日
  • 上映時間:107分

予告

あらすじ

 2013年12月4日、日本の伝統的な食文化「和食」が、ユネスコ無形文化遺産に登録された。共同貿易会長、金井紀年。現在91歳の金井は、50年前に移住し、本格的な日本の食材をアメリカに広め始めた。そして「いつしか必ずアメリカ人もにぎり寿司を食べるようになる」という未来像のもと、和食の魅力をアピールし続けてきた。良いネタが全米に流通しなければアメリカでは和食文化は育たないという信念のもと、金井が切り開いた和食文化は国境を超え、全米の和食職人や日本食レストランの関係者、食品流通者に受け継がれ、裾野を広げ続けている。
 今や寿司をはじめとした和食は世界中で親しまれている。なかでもアジア圏外で最も和食が普及しているアメリカでは、日本食の店に入れば、肌の色を問わず、この食文化を楽しんでいる。

映画を見る前に知っておきたいこと

自身の国の文化”和食”を見直す良い機会

 本来、料理というのはその土地の風土の影響を強く受けるものです。日本で食べるイタリアンが本場のものとはまったく異質なように、アメリカで食べる和食は、おそらく私たちの知るそれとは、全く性質を異にするものでしょう。しかし、食と言うのは不思議なもので、自分たちが楽しんでいる料理が生まれた国には、妙な親近感が沸いたりします。
 そういった意味で、日本の食事”和食”が世界中で楽しまれるようになったことには、事実以上の価値があると、私は思います。ですが、このドキュメンタリーは”世界中に和食が広がったすごい!”という話ではなく、和食を深く知る人が語る、和食の奥深さ、美しさ、素晴らしさを、今まさに日本に住む人に伝える映画です。
 世界では、認知され、求められ、好調を見せる和食だが、逆に日本では年々ご飯を食べる量が減っているそうです。つまり、和食が食べられていないということ。どんなに素晴らしいものでも、その中に居ればその素晴らしさはだんだんと分かりにくくなっていくものです。『和食ドリーム』は外から、内から、改めて和食の良さを見つめなおす、本当に良い機会になると思います。

-ドキュメンタリー, 邦画

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