実は優しい?“不機嫌じいさん”
孤独な男の人生を笑いと涙で温かく包んだ感動の物語
スウェーデンの人気作家フレドリック・バックマンによるベストセラー小説を基に、最愛の妻を亡くした初老の男が、新しい隣人を迎えいれることで再び生きる希望を見出していく姿を、詩的かつユーモラスに映し出した心に優しい感動作。
『青空の背後』(10)のハンネス・ホルムが監督を務め、偏屈な主人公を『アフター・ウェディング』(06)のロルフ・ラッスゴードが演じる。
本国スウェーデンで160万人を動員し、約5人に1人が観たという国民的映画として愛された。また、スウェーデンのアカデミー賞と言われるゴールデン・ビートル賞でも主演男優賞・観客賞の2冠を達成。
北欧の心が温めた映画が、この冬、日本にも届けられる。
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を観る前に知っておきたいこと
- 3.1 フレドリック・バックマン
予告
あらすじ
愛する妻ソーニャ(イーダ・エングヴォル)を亡くした孤独な老人オーヴェ(ロルフ・ラスゴード)は、かつて町内の自治会長を務めたこともあり、近所には規律に厳しい人間として知られていた。年齢を重ねてからはその気難しさに拍車がかかり、いつしか鼻つまみ者でしかない厄介なおじさんと化していた。

© Tre Vanner Produktion AB.
鉄道局職員として43年間も働いてきたオーヴェだったが、ある日突然、クビを言い渡された。家に帰れば、今は亡き妻の面影が脳裏をよぎる。孤独に耐え切れなくなった彼は、自宅の天井にロープをかけた……
ところがその時、向かいのテラスハウスへ引っ越してきたパルヴァネ一家の車がオーヴェの家の郵便受けにぶつかってしまい、自殺どころではなくなってしまう。オーヴェは外へ飛び出すと烈火のごとく怒り、挨拶もしないまま代わりに車を駐車場にきれいに車を停め、ぶつぶつ文句を言いながら家に帰る。
翌日、迷惑をかけたお詫びにパルヴァネ(バハー・パール)が、ペルシャ料理を届けに来た。この美味しい手料理がきっかけになり、二人の間に思いがけない友情が芽生えていく。偏屈な態度は相変わらずだが、オーヴェの中で何かが変わろうとしていた。

© Tre Vanner Produktion AB.
やがて、オーヴェは妻との出会い、そして妻と自分の人生を一変させたある出来事について語りはじめた……
Sponsored Link映画を観る前に知っておきたいこと
世界最大の映画批評サイトRotten Tomatoesでも満足度92%と、多くの映画ファンに支持されている。ちょうどクリスマス頃に上映がはじまるこの映画、亡き妻ソーニャと若かりし頃のオーヴェの幸せな記憶は、恋人たちにとっても心地よい余韻を残してくれるはずだ。
フレドリック・バックマン
スウェーデンで160万人を動員という記録も目を見張るが、それ以前に原作小説は累計発行部数250万部を超え、すでに世界中で愛されている。しかも、この小説はフレドリック・バックマンの処女作だ。
原作では、オーヴェと隣人の関係がさらに掘り下げられ、さらに映画では描かれなかった登場人物たちのその後についても少し書かれているようだ。
この作品以降も2作のベストセラーを生み出し、快進撃を続けるバックマンだが、現在日本で翻訳されているのは「幸せなひとりぼっち」だけである。今後、日本でも注目される作家になるだろう。
作品データ
原題 | 『En man som heter Ove』 |
---|---|
製作国 | スウェーデン |
製作年 | 2015年 |
公開日 | 2016年12月17日 |
上映時間 | 116分 |
原作 | 小説「幸せなひとりぼっち」 フレドリック・バックマン |
キャスト
キャスト | ロルフ・ラスゴード |
---|---|
イーダ・エングヴォル | |
バハー・パール | |
フィリップ・バーグ | |
カタリナ・ラッソン |
監督・スタッフ
監督 | ハンネス・ホルム |
---|---|
脚本 | ハンネス・ホルム |