男たちの絆は、
真実によって引き裂かれた
少年時代から固い絆で結ばれた3人の男たち。ある強盗放火事件をきっかけに疑惑の目は友へと向けられる ──
これまで短編映画で多くの賞を獲得した韓国の新鋭イ・ドユンの長編監督デビュー作。若干34歳の監督の元に集結した韓国の一流スタッフと共に緊迫感溢れる熱い人間ドラマに仕上げられた。
そしてこの映画に欠かせない3人の人気俳優チソン、チュ・ジフン、イ・グァンス。疑惑と友情、そして自責の念に揺れる極限の心理状態を、彼らが見事に体現してみせる。
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を見る前に知っておきたいこと
- 3.1 新鋭イ・ドユンが求めたもの
予告
あらすじ
正義感の塊のような男ヒョンテ(チソン)は妻と娘を愛する消防士。世渡り上手なインチョル(チュ・ジフン)は高給取りの保険セールスマン。そんな二人に助けられてばかりのミンス(イ・グァンス)。性格も生き方も違う3人は少年時代に山で遭難し生死の岐路に立った経験から、いつしか固い絆で結ばれていた。

© 2014 OPUS PICTURES,
ある日、ヒョンテの母が経営するゲーム賭博店で売上金を狙った強盗放火事件が発生する。母の命と巨額の現金を奪って消えた犯人。一向に進展しない警察の捜査に不信感を抱いたヒョンテは自ら犯人を追うことに。

© 2014 OPUS PICTURES,
インチョルとミンスもヒョンテに手を貸すが、次々と明らかになる新事実が友を信じることを許さない。一体誰がこの事件に関与しているのか!?
Sponsored Link映画を見る前に知っておきたいこと
韓国の新人監督と侮るなかれ。長編デビュー作にしてトロント国際映画祭で「初の長編映画であるにもかかわらず、各俳優の優れた演技力を導き出すイ・ドユン監督の素晴らしい演出力に感動した」と賞賛された実力は本物だ。
日本の植民地時代には厳しい検閲が敷かれ、1945年の独立を皮切りにした反日映画ラッシュ。1998年まで日本映画が公式に上映されることすらなかった韓国映画界は、00年代以降の自由化と共に今急速に発展している。
イ・ドユン監督のトロントでの評価は、それを象徴して尚且つ妥当である。
新鋭イ・ドユンが求めたもの
特筆すべきは、その妥協のなさか。やや気負い過ぎな感はあるものの、徹底的にリアリティを追求する姿勢からは新鋭による野心を感じる。
彼は観客が実際に自分にも起こると思えるようなシーンしか撮らないと言い放ち、疑問が残るシーンは徹底的に排除、俳優に対しても同じレベルの要求を突きつけていく。
役者としてスクリーンに映るのではなく、自分自身をとして映画の中を生きるような演技を求めた結果が作品からしっかりと見て取れる。また、凝った演出に頼ることのないドユン監督の映像に、俳優と観客を隔てるフィルターは一切ない。
もたらされたリアリティの先にあるのは、共感を買うことを至上としたイ・ドユンの作家性だ。彼は決しておもしろいだけの映画を求めてはいない。
また、強い拘りを持って挑んだ初の長編作品を撮り終えたドユン監督の言葉からは、まだまだ発展途上であることを予感させる。
「まだ初めての映画を始めた監督で…振り返ってみると、ほとんどのあの時なぜああしたと後悔することになります。後半作業をしながら確かに人が謙虚になりましたよ」
イ・ドユン
作品データ
原題 | 『Confession』 |
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製作国 | 韓国 |
製作年 | 2014年 |
公開日 | 2015年8月1日 |
上映時間 | 114分 |
キャスト
キャスト | チソン |
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チュ・ジフン | |
イ・グァンス | |
チョン・ジユン | |
ファン・チェウォン | |
イ・フィヒャン | |
Jay |
監督・スタッフ
監督 | イ・ドユン |
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脚本 | イ・ドユン |