映画を観る前に知っておきたいこと

ドント・ブリーズ
久しぶりの超骨太ホラー!

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ドント・ブリーズ

この家から生きて脱出したければ、
息をするな…

この夏、全米で公開されるや否や、『スーサイド・スクワッド』を抑え見事初登場1位となリ、スマッシュヒットを記録したソリッド・シチュエーションスリラー。ジェイソン・ブラムなどに代表する斬新な手法のホラー映画が次々とヒットしていく中、久しぶりに骨太のヤツが日本にやってくる!

街から逃げ出すための資金が必要なロッキーは、恋人のマニーと友人のアレックスとともに、地下に大金を隠し持っていると噂される盲目の老人の家に強盗に入る。しかし、その老人は異常な聴覚で彼らの呼吸音すらも聴きわけ、執拗に追い詰めてゆく……

2013年に、B級ホラーの傑作『死霊のはらわた』をリメイクしてみせたフェデ・アルバレスが監督を務める。

ドント・ブリーズ(息をするな)!

予告

あらすじ

ろくでもない両親と暮らす不良少女ロッキーは、いつの日かこの街から抜け出そうと妹に約束していた。しかし、ロッキーたちが街を出るために必要な資金を得られるあてなどどこにもなかった。

ドント・ブリーズ

ある時、恋人のマニーから、地下室に大金を隠していると噂される視覚障害者の老人の家への強盗を持ちかけられる。ロッキーはマニーと友人のアレックスの3人で真夜中にその老人の屋敷に押し入るが、そこで彼らは衝撃の事実を知ることとなった。

ドント・ブリーズ

視覚障害者の老人は超人的聴覚の持ち主で、屋敷に訪れた侵入者を仕留めていく殺人鬼だったのだ。一切音を立てることが許されない静寂の中、ロッキーたちの精神は極限まで追い詰められてゆく……

映画を観る前に知っておきたいこと

本国アメリカでは今年8月に公開され、すでにその評判は日本にも届いている。昨今のホラー(スリラー)映画の多くが興行的な成功とその評価に大きな隔たりを生む中、初登場から2週連続の1位となった本作は、その数字通り映画ファンに支持されている。

みんなこんな恐怖を待っていたのではないかと思わせる、ホラー映画好きにぜひ観てもらいたいズシンと芯に響く1本だ。

超骨太の分かりやすい恐怖

80年代のスプラッター・ブームの火付け役となったサム・ライミ監督による『死霊のはらわた』(81)。低予算ながら、そのくどいまでの残酷描写は世界中に悲鳴をあげさせたB級ホラーの傑作として今も語られている。

そして、2013年に『死霊のはらわた』をリメイクしてみせたのが、フェデ・アルバレス監督だった。また、本作ではサム・ライミが製作に加わり、『死霊のはらわた』チームが再び結集する形で製作されている。

それもあってか、最近の斬新な設定が先に話題となるような小手先のホラー(スリラー)映画とは一味違う、超骨太の分かりやすい恐怖を観客に提供してくれる。

別段目新しいとも感じない「超人的聴覚を持つ殺人鬼を相手に、呼吸することすら許されない」というシンプルな設定が、ソリッド・シチュエーションスリラーとしての極限状態をうまく演出している。また、老人の筋肉質な肉体は、その強烈なキャラクターを印象付けるだけでなく、映画のビジュアル的な恐怖も担っている。

観客を恐怖させるため以外の余分なものがないシンプルさが、逆に新鮮に映るのである。それは、どこか古き良き時代のホラー(スリラー)映画を思い起こさせてくれるのだ。

もちろん、鑑賞中にそんな余裕はない!

-スリラー, ホラー, 洋画
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