本当の最高は、ひとりじゃできない。
美食の街パリを追われた伝説のシェフ・アダム。料理は完璧、人生は挫折。すべてを懸けて、三ツ星に挑む感動の美食エンターテイメント!
スキャンダルを起こしてパリから姿を消した二ツ星シェフのアダムが「三ツ星をとって世界一になる」と3年振りに表舞台に帰ってくる。若くして手に入れた栄光から人生を見失ったアダムに、新規オープンするレストランのシェフを任せるオーナーのトニー親子はアダムに条件を出す。それは毎週金曜日にドラッグとアルコールの検査を受けることだった……
『世界にひとつのプレイブック』(12)『アメリカン・ハッスル』(13)『アメリカン・スナイパー』(14)と3年連続アカデミー賞ノミネートを果たしたブラッドリー・クーパー主演最新作!
Contents
予告
あらすじ
「俺は復活した、三ツ星を狙う!」
突然パリから姿を消し、死んだと噂されていた伝説のシェフ・アダムが、3年振りに表舞台に帰って来た。かつてパリの一流フレンチレストランでミシュランの二ツ星を獲得したが、人間性には大いに問題あり!
© 2015 The Weinstein Company LLC. All Rights Reserved.
給仕長を務めていたオーナーの息子のトニーは店を閉め、今ではここロンドンで父が所有するホテルのレストランを切り盛りしていた。散々迷惑をかけたトニーにアダムは悪びれもせず、彼の店でシェフをやらせろと迫るのだった。怒ったトニーにホテルから追い出されたアダムは、容赦ない批評で店を潰すことで有名な評論家のシモーネに、ある作戦を持ち掛ける。店にやって来たシモーネを見て、慌てるトニー。
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料理を味見する彼女を見て「終わった」と絶望するトニーの前にアダムが現れる。アダムの料理にうっとりした表情を浮かべるシモーネを見たトニーは、思わず誇らしげに「彼は石だって料理にできる」と部下に囁くのだった。
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酒も女も断ち、仲間との絆を深めながら世界一のレストランを作って三ツ星を取ると宣言するアダムに心を決めるトニー。しかしロンドンのレストラン新規オープンを前に、オーナーのトニー親子はアダムに条件を出す。それは毎週金曜日にトニーの掛かり付けの医師を訪れ、ドラッグとアルコールに手を出していないか検査を受けることだった。さらにアダムには過去に未解決のまま逃げ出していたトラブルが……
© 2015 The Weinstein Company LLC. All Rights Reserved.
そんな中、遂に客を装ったミシュランの調査員がアダムの店に現れる!
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映画を見る前に知っておきたいこと
今、ハリウッドで最も注目される若手ブラッドリー・クーパーの主演作です。ブラッドリーの料理人としての演技もさることながら、本格的なキッチンの舞台裏まで映し出したリアリティは映画の大きな見所です。
2016年11月2日(水)にDVDの発売が決定し、主演ブラッドリーから日本のファンに向けてコメントが届いているので最後に紹介しておきます。
今、最も注目される俳優ブラッドリー・クーパー
本作の見所は何と言っても主演のブラッドリー・クーパーだ。『世界にひとつのプレイブック』(12)『アメリカン・ハッスル』(13)『アメリカン・スナイパー』(14)と3年連続でアカデミー賞ノミネートされ、実力・人気共に今、最も注目を集める俳優の一人だ。しかもこの3つはどれも毛色の違う作品であり、ブラッドリー・クーパーの演技の幅も感じさせた。
主演を務めた『世界にひとつのプレイブック』は、最愛の相手を失った男女の再生を笑いと涙で描いた作品だった。
『アメリカン・ハッスル』もコメディの要素はありながら、実話をベースに収賄スキャンダルを描いたクライム・サスペンスだった。
『アメリカン・スナイパー』では、アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズで伝説と呼ばれた狙撃手クリス・カイルを見事に演じ、イラク戦争の実態とPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ帰還兵の問題を浮き彫りにした。
2012年から快進撃を続けているブラッドリー・クーパーだが、アカデミー賞では依然ノミネート止まりである。しかし、彼の実力からしてオスカーを獲得する日も遠くないはずだ。その人気から話題作への出演機会に恵まれれば尚更である。
本作の美食エンターテイメントという少し変わったテイストが、新たなブラッドリー・クーパーを引き出してくれる。
美食エンターテイメントとは?
物語としてはよくある、主人公アダムの人生の再起を懸けた希望と感動のヒューマンドラマだ。ただ、そのドラマを表現するためのキーとなっているのが美食エンターテイメントという側面だ。
本作では天才シェフ・アダムによる絵画のように美しい最先端料理と、渾身のひと皿ができるまでのバトルの如く激しいキッチンの舞台裏まで映されている。しかも、そこにリアリティを与えるために実際のミシュランのスターシェフがキャストに料理の指導をし、映画の監修を行っているという徹底ぶりだ。
人間的に問題のあるアダムが三ツ星への道を見出すまでの成長物語は、美食エンターテイメントとしてリアルな料理人の努力を見せることで説得力を生んでいる。観客はアダムのそのギャップに引き込まれていくのだ。