私が過ごした一日は、
信長の最後の一日だった。
戦国時代における最後の下剋上と言われる“本能寺の変”。1582年、明智光秀が主君織田信長に反旗を翻し、京都・本能寺で信長を自害に追いやったこの歴史的大事件は、今なお多くの謎を残したままである。
現代から“本能寺の変”の前日にタイムスリップした風変りな女が信長の命を救うべく奔走するという、昨今流行りの切り口で新たな解釈に挑むのは、『HERO』などの人気TVドラマを手がけてきた鈴木雅之監督。
タイムスリップして信長に出会う倉本繭子役に綾瀬はるか、織田信長役に堤真 一を迎え、『プリンセス トヨトミ』(11)のメインキャスト&スタッフで贈る奇想天外な歴史エンターテインメントの幕が開ける!
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を観る前に知っておきたいこと
- 3.1 “本能寺の変”諸説
予告
あらすじ
時は現代。勤めていた会社が倒産し、流されるままに彼氏・吉岡恭一(平山浩行)と婚約した倉本繭子(綾瀬はるか)。恭一の両親の金婚式の祝賀パーティに出席するため訪れた京都で、繭子は路地裏にひっそりと佇む“本能寺ホテル”に迷い込んだ。なんと、そのホテルのエレベーターは1582年とつながっていた!

© 2017 フジテレビジョン 東宝 ホリプロ
時は1582年。天下統一を目前に控えていた織田信長(堤真一)は蘭丸(濱田岳)、大塚(田口浩正)ら少数の家臣団と共に京都・本能寺に滞在している。冷酷非道なお館様を前に、戦々恐々とした日々を過ごす家臣たち。そんな中、風変りな女がひとり本能寺に迷い込んできた。信長たちと噛み合わない会話を繰り広げるその女は、400年後の未来からタイムスリップしてきた繭子だった。

© 2017 フジテレビジョン 東宝 ホリプロ
繭子は自分でも訳のわからぬまま信長たちと過ごすうちに、次第に信長の人間性に惹かれていく。やがて繭子は、未来から迷い込んだその日が“本能寺の変”の前日だということを知る……
Sponsored Link映画を観る前に知っておきたいこと
『信長協奏曲』(16)を彷彿とさせるこの設定。しかも、『信長協奏曲』は原作の漫画から結構なヒット作だっただけにこの切り口は多くの人が知るところでもある。場は温まっている反面、二番煎じとなることは覚悟の上か。
あえてここに挑んだこの映画が、日本史最大のミステリー“本能寺の変”にどんな新説をもたらしてくれるのかが最大の見どころとなる。
“本能寺の変”諸説
本作は“本能寺の変”という有名な史実をコメディタッチに描いているが、実際に“本能寺の変”には多くの謎が残されたままであり、映画で脚色する余地が残されたおもしろいテーマなのだ。
一般的には、織田信長に大勢の部下の前でもののしられ続けたことで明智光秀が謀反を起こしたとされているが、忠臣であったはずの光秀の明確な動機は解明されていない。事実、光秀を拾い上げ出世させたのも信長であり、光秀がそのことに恩義を感じていたのは間違いないのである。
また、本能寺に自ら火を放ち自害したはずの信長の遺体の在処も不明とされている。木造建築物が火事になった場合の温度は1000度程度であり、骨も残らないというのは少々不自然である。本能寺は織田勢の補給基地的に使われていたため火薬が備蓄されており、遺体が爆散したという見方もあるが、これでは信長が生きている可能性も否定できない。
さらに、“本能寺の変”で信長に代わり天下人となった光秀も、わずか13日で羽柴秀吉(豊臣秀吉)に討たれたことから、秀吉が首謀者だったとする説もある。それ以外にも、徳川家康や朝廷が黒幕だったとする説など、“本能寺の変”はもはや歴史ミステリーを通り越して歴史ロマンになっている。
映画ではどれを史実として持ってくるのか、はたまた歴史を変えてしまうのか、“本能寺の変”は何でもありなのだ。
作品データ
原題 | 『本能寺ホテル』 |
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製作国 | 日本 |
製作年 | 2017年 |
公開日 | 2017年1月14日 |
上映時間 | 未定 |
キャスト
キャスト | 綾瀬はるか |
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堤 真一 | |
濱田 岳 | |
平山浩行 | |
田口浩正 | |
高嶋政宏 | |
近藤正臣 | |
風間杜夫 |
監督・スタッフ
監督 | 鈴木雅之 |
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脚本 | 相沢友子 |
製作 | 小川晋一 |
市川 南 | |
堀 義貴 |