映画を観る前に知っておきたいこと

ジェサベル 今までにない、新しいホラー映画

投稿日:2015年1月14日 更新日:

ジェサベル

『ソウ』シリーズのケヴィン・グルタート、『パラノーマル・アクティビティ』シリーズをプロデュースしたジェイソン・ブラムがタッグを組んで放つ懇親のホラー。この2作品を引き合いに出されたら、ホラー映画ファンなら嫌でも反応してしまうでしょうね。

  • 製作:2014年,アメリカ
  • 日本公開:2015年3月14日
  • 原題:『Jessabelle』
  • 上映時間:90分

予告

あらすじ

 子供を身ごもり、婚約者の家に引っ越そうとしていた矢先、不慮の交通事故にあったジェサベル(セーラ・スヌーク)。愛する人と子供を同時に失い、自身も車椅子での生活を強いられるように。絶望のどん底の彼女は、療養のために父が暮らしている家へと戻る。
 
 そこで見つけたのは、亡き母が自分のためにと残していたビデオテープだった。落ち込んでいた彼女はそれを再生しては母との懐かしみ、楽しい思い出に浸っていた。タロット占いに精通していた母は、ビデオテープの中で彼女のために占いをする。最初のカードは「死」。母は「変化」の意味だと言う。だが、2枚目のカードから自分には当てはまらない事を、ジェサベルは少し不信に思う。母はさらに占いを続けるが、ジェサベルがビデオテープを見ている所へ現れた父は、怒ってビデオテープを壊してしまう。

 そしてある日を堺に、ビデオ内で母が予言していた不吉な出来事が実際に起こるようになる。まさかとは思いつつ、少しずつ恐怖に駆られていくジェサベル。そして徐々に浮かび上がってくる過去のある事件が、恐怖を決定的なものに変えていく・・・。

ソウとパラノーマル・アクティビティ

 まずは『ソウ』シリーズ。この作品を知らない人はいないと思います。見た事がある人もない人もいることでしょうが、『ソウ』と言われて何のことか分からない人はいないでしょう。この映画が評価されたのは、限りなく低予算でありながら、見る者の意表を突きまくる巧みなストーリー展開です。あの裏切られた感は史上最高と言っても良いほどだと思います。その『ソウ』シリーズに編集で関わっていたのがケヴィン・グルタート。『ソウ6』で監督デビューしています。

 もうひとつが『パラノーマル・アクティビティ』シリーズ。とあるゲームデザイナーが撮った自主制作映画が高い評価を得て、2014年には5作目が発表されています。イタリアではこの作品のTVCMを観た恐怖で子供がパニックを起こす事件が相次ぎ、テレビ局へのクレームが殺到しました。スピルバーグが絶賛し、リメイク権を勝ち取ったものの、本作が良すぎて直すところがなかったという逸話も。シリーズを通して製作に関わっていたのがジェイソン・ブラム。『ジェザベル』ではケヴィン・グルタートが監督、ジェイソン・ブラムがプロデューサーとして関わっています。

予想外の恐怖の結末・・・※ネタバレ注意

 ジェサベルが湖のそばで見つけた自分の墓。なぜ自分の墓があるのか、その鍵を握るのはジェサベルの父親です。その墓は、ジェサベルの母と別の男との間に出来た子供でした。その事実が発覚し、ジェサベルの父親は怒り狂い、赤ん坊と男を殺してしまいます。ジェサベルが発見した墓はその子のもので、父親は自分の犯行を隠すために、養子としてジェサベルを育てたのでした。母親のビデオテープを見ているジェサベルを叱る理由も、犯行がバレることを恐れたのではないでしょうか。
 しかし、その事が分かったからと言って、恐怖はそこで終わりません。どう足掻いても、ジェサベルはジェサベルからは逃げられないのですから・・・。

jessabelle-3ポスターアートがまた恐怖をそそります。この螺旋は切っても切れない、逃れられない恐怖を表しているのだとか。『ジェサベル』からは逃げられない・・・。予告動画を見た限りですと、海外のホラー映画にありがちな派手な絶叫を煽るような作りではなく、いかにも日本風な心底身震いしそうな描写が多いように思いました。ですが、スクリーンショットを見ると、けっこう派手な写真がチラホラ。一体どんなホラーに仕上がっているのか、季節はずれの”新しい恐怖”を楽しむのも乙かもしれませんね。

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jessabelle

-ホラー

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