映画を観る前に知っておきたいこと

何者
直木賞原作と若手実力派俳優による新世代青春映画

投稿日:2016年9月14日 更新日:

何者

恋愛、友情、就活、裏切り。これが僕たちのリアル。

原作は「桐島、部活やめるってよ」で知られる朝井リョウの直木賞受賞作品「何者」。就職活動を通して自分が“何者”かを模索する5人の男女。お互いを励まし合いながらも、友情、恋愛、裏切りといった様々な感情が交錯していく彼らの青春をリアルに描き切った。

映画では、それぞれの青春を佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之と注目の若手実力派俳優たちが演じる。

予告

あらすじ

ひとつの部屋に集まった5人の男女。

大学の演劇サークルに全力投球していた拓人(佐藤 健)。拓人がずっと前から片想いをしている瑞月(有村架純)。瑞月の元カレで、拓人とルームシェアをしている光太郎(菅田将暉)。拓人たちの部屋の上に住んでいる、瑞月の友達の理香(二階堂ふみ)。就活はしないと宣言する、理香と同棲中の隆良(岡田将生)。

何者

© 2016 映画「何者」製作委員会

理香の部屋を“就活対策本部”として定期的に集まる5人。それぞれが抱く思いが複雑に交錯し、徐々に人間関係が変化していく。

「私、内定もらった……」

5人の中に“裏切り者”が現れた時、これまで抑えられていた妬み、本音が露になっていく。

何者

© 2016 映画「何者」製作委員会

人として誰が一番価値があるのか?そして自分はいったい“何者”なのか?いま、彼らの青春が終わり、人生が始まる……

映画を観る前に知っておきたいこと

こういう若い才能が集結した映画に出会うと、少し年齢を感じてしまう今日この頃です。しかし、これが今の若者たちが感情移入できる青春映画の形だと思います。是非、俳優や原作者と同世代の人たちに観てもらいたい映画です。

それにしても平成生まれの作家が直木賞を取る時代ですか。凄いですね。

直木賞作家・朝井リョウ

朝井リョウ

© ripzinger

1989年、彼は直木賞史上初の平成生まれの作家でもある。

2009年、早稲田大学在学中に執筆した「桐島、部活やめるってよ」が第22回小説すばる新人賞を受賞し、同時に彼のデビュー作となった。小説すばる新人賞も初の平成生まれの受賞者だった。

これは男子バレーボール部のキャプテンだった桐島が部活をやめることをきっかけに起こった同級生5人の日常に些細な変化を描いた群像劇で、朝井リョウ自身も高校時代はバレーボール部に所属していた経験を持つ。

同作は2012年に映画化もされ、第36回日本アカデミー賞では最優秀作品賞を含む3部門で最優秀賞を受賞する快挙となった。

そして同じ2012年の「もういちど生まれる」で第147回直木賞候補となり、翌年の「何者」で直木賞受賞を果たした。

「何者」は彼が大学卒業後、会社員と作家を兼業しながら執筆されている。作品にどこまでもリアリティがあるのは自身が就職活動を経験した直後だったことも関係しているだろう。平成生まれの作家にしか生み出せないリアルな青春がそこにはある。

「恋愛、友情、就活、裏切り。これが僕たちのリアル。」

「就活生は、観ない方が良い。」

彼の原作だということが、映画のキャッチコピーにも説得力を与えている。

『何者』は、読者の反応がこれまでの著作と大きく違いました。共感した、考えさせられた、では収まらない何かを、読者が私にぶつけてきてくれた感覚がありました。単行本刊行から四年を経て集結してくださったスタッフ・キャストの方々は、あのとき受け取ったエネルギーを更に強大にしてぶつけ返すには十分すぎるほどです。心の形をした爆弾のような映画が出来上がる予感がしています。

原作者・朝井リョウ

© 公式サイト

注目の若手実力派俳優による豪華キャスト

何者 キャスト

© natalie

佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之という注目の若手実力派俳優たちの共演も本作の大きな見所となっている。直木賞作品を原作にこれだけ豪華なキャストを揃えたことで話題性も十分だ。

原作も含め、ここまで若い才能が集結した邦画というのは初めてではないだろうか。日本の映画界、文学界の新世代を感じる作品となっていることは間違いない。

-10月公開, ヒューマンドラマ, 邦画
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