1977年、4頭のラクダと愛犬を引き連れオーストラリア西部の砂漠2000マイル(約3000キロ)をたった1人で横断した女性ロビン・デヴィッドソンの実話を、『英国王のスピーチ』でアカデミー賞を受賞した製作チームにより、遂に映画化。ロビンを演じるのは『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカ。
驚きと感動に満ちたノンフィクション・ロードムービー。
- 製作:2013年,オーストラリア
- 日本公開:2015年7月18日
- 上映時間:112分
- 原題:『Tracks』
Contents
予告
あらすじ
たった1人で都会から、砂埃が舞うオーストラリア中央部の町アリス・スプリングスにやってきた女性ロビン。彼女がこの土地に訪れた目的は、広大な西部の砂漠地帯を踏破しインド洋を目指す旅に出ることだった。パブで働きながら牧場でラクダの調教を学び、旅の準備を整えたロビンは、荷物を運ぶための4頭のラクダ、それから愛犬を連れてアリス・スプリングスから旅へと出発する。
1日あたり約32キロのペースで歩き、7カ月かけて西部の砂漠2000マイル(約3000キロ)を横断したその無謀な旅で、ロビンは人生の宝物になるような出会いと経験を重ねていく。
映画を見る前に知っておきたいこと
妥協のないノンフィクション・ロードムービー
ロビンが7ヵ月を費やして成し遂げた旅の記録を綴った回顧録「TRACKS」は、1981年の発売以来世界中でベストセラーになり、過去に5回も映画化の企画が持ち上がったが、制作には至らなかった。それは、物流を維持するのも困難なほど険しい岩場、草原、砂漠に35ミリのフィルム・カメラを持ち込んで再現するのは想像を超える困難な作業だということがあるだろう。オーストラリア各地で大がかりなロケーション撮影を敢行した本作の映像には、雄大で荒々しく、時に神秘的なまでに美しい大自然の魅力が余すところなく刻み込まれている。
興行収入的にも厳しく、全世界合計で480万ドル余りを稼ぎ出したが、制作費1200万ドルの回収には至らなかった。ロードムービーなので興行的なヒットは難しかったかもしれないが、批評家たちの評価も高く、ミア・ワシコウスカの演技とその美しい映像は「TRACKS」を見事に再現した本物の映画だといえる。