『ファイナル・ジャッジメント』『神秘の法』を手掛けたスタッフ・幸福の科学出版による、宇宙人によるアブダクション(=誘拐)をテーマにしたSFアニメ。5人の高校生たちが宇宙人による誘拐事件に遭遇したのを機に、学園に潜入した宇宙人の陰謀や、地球の未来を揺るがす驚くべく真実に迫っていく姿が描かれる、人類未体験のエンターテイメント。
監督は「カウボーイ・ビバップ」のセットデザインや「ルパン三世 DEAD OR ALIVE」のメカデザインなどで知られる今掛勇が務める。逢坂良太、瀬戸麻沙美、柿原徹也ら人気声優も出演している。
- 製作:2015年,日本
- 日本公開:2015年10月10日
- 上映時間:115分
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を見る前に知っておきたいこと
- 3.1 幸福の科学出版とは?
予告
映画「UFO学園の秘密」 予告編 2
あらすじ
全国でも珍しい男女共学の全寮制進学校・ナスカ学園。高校2年のレイ(声:逢坂良太)、アンナ(瀬戸麻沙美)、タイラ(柿原徹也)、ハル(金元寿子)、エイスケ(羽多野渉)の5人組は、“ある場所”に行った生徒たちが急に天才的な頭脳に変わってしまうという不思議な噂を耳にする。ある朝、そこへ行ったというハルの妹に原因不明の異変が起きたため、専門家による退行催眠をかける。すると妹は、グレイという宇宙人にアブダクション(拉致)され、脳に特殊なチップを埋め込まれていたことがわかる。5人はハルの妹を助けるため宇宙人の存在を証明しようと立ち上がるが、次々と謎の事件に巻き込まれる。
学園に接近する幾種類もの宇宙人の狙いとはなにか? そして、日本や地球に迫る危機の真相と、未来への希望が明らかになる……
Sponsored Link
映画を見る前に知っておきたいこと
幸福の科学出版とは?
幸福の科学という宗教は聞いたことがある人も多いと思う。幸福の科学出版とは宗教法人幸福の科学の関連企業として「幸福の科学グループ」を構成する日本の出版社であり、映画も制作している。過去の劇場公開映画は次のような作品がある。
- 『ノストラダムス戦慄の啓示』(1994年)
- 『ヘルメス―愛は風の如く』(1997年)
- 『太陽の法―エル・カンターレへの道』(2000年)
- 『黄金の法―エル・カンターレの歴史観』(2003年)
- 『永遠の法―エル・カンターレの世界観』(2006年)
- 『仏陀再誕―The REBIRTH of BUDDHA』(2009年)
- 『ファイナル・ジャッジメント』(2012年6月)
- 『神秘の法』(2012年10月)
かなり宗教色の強い作品ばかりである。その中では本作は「カウボーイ・ビバップ」のセットデザインや「ルパン三世 DEAD OR ALIVE」のメカデザインなどで知られる今掛勇が務めることで少しは違った雰囲気はあるが、実際はどうなのだろう。SFと見ればそうなのだが、やはり宗教的なメッセージを感じてしまう。先入観かもしれないが、過去の作品がを並べるとそうにしか……
今掛勇監督は「新しい新時代の宇宙と教育をテーマにしたSFファンタジー」と語っているが、教育という言葉がどうも引っ掛かる。これは個人的な意見だが、僕は映画が宗教の広告のような役割をするのには少し疑問を抱いてしまう。作品としても別の目的があって、本質が後付けになってしまうようなものは好きじゃない。過度に商業的な作品もそうなのだが、例えば観客を泣かせることが目的になってしまい本当のテーマは後ろの方に追いやられてしまっているものがそうだ。いかにもお涙ちょうだいなシーンを連発されたりして、作り手の商業的な思惑が垣間見えると一気に熱が冷める。感動させるために感動させていると言ったらいいだろうか。
映画は純粋なものであってほしいのだ。娯楽なら娯楽、芸術なら芸術、そんな風であってほしい。