全米初登場第2位、興行収入1億3000万ドルのスマッシュヒットとなったダニエル・ラドクリフ主演のゴシックホラー『ウーマン・イン・ブラック』が 『戦火の馬』のジェレミー・アーバイン出演で帰ってくる!
主演にはロンドンの舞台で活躍するフィービー・フォックスが抜擢されている。
『ウーマン・イン・ブラック』の原作はイギリスの作家・スーザン・ヒルのベストセラー小説であり、続編となる本作もスーザン・ヒルが再び原案を手掛ける。監督はイギリス出身のトム・ハーパー。
また本作は伝説のホラー映画プロダクションであるハマー・フィルムが製作したことでも話題となっている。
前作から40年後、あの“イールマーシュの館”の惨劇が再び起こる。震えが止まらないラストシーンを見逃すな!
でも彼女を見たら、最期……
- 製作:2014年,アメリカ・カナダ・イギリス合作
- 日本公開:2015年11月21日
- 上映時間:98分
- 原題:『The Woman in Black 2: Angel of Death』
- 原作:イギリスの小説「黒衣の女 ある亡霊の物語」スーザン・ヒル
Contents
- 1 予告
- 2 あらすじ
- 3
映画を見る前に知っておきたいこと
- 3.1 ゴシックホラーとは?
- 3.2 ゴシックホラーの金字塔と言われる理由
- 3.3 前作との一番の違い
予告
あらすじ
作家アーサー・キップスが失踪してから40年後の第二次世界大戦中のロンドン。
孤児院の教師であるイブとジーンは孤児たちを疎開させるため田舎町にやって来る。しかし、孤児たちの安全を求めて辿り着いた先は、不気味な雰囲気を漂わせる荒廃した屋敷だった。
そこはあの“イールマーシュの館”だったのだ。孤児たちが次々と失踪していくのを目の当たりにしたイブは屋敷の異常さに気付く。そこでイブは屋敷を調査することに。
協力してくれたのは一人のハンサムなパイロット・ハリーだった。しかし、彼らはそこで邪悪なウーマン・イン・ブラックの魂を再び呼び起こしてしまうのだった。
安全と思っていた場所が恐怖に包まれていく。邪悪な彼女を見たら、最期。犠牲になっていくのは孤児たち。この恐怖から逃れることができるのか!?
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映画を見る前に知っておきたいこと
ゴシックホラーとは?
『ウーマン・イン・ブラック』はゴシックホラーの金字塔と言われているが、ゴシックホラーと普通のホラー映画との違いを簡単に説明しておく。
簡単に言ってしまえばゴシックホラーとは、中世ヨーロッパのゴシック風の古城や寺院などを舞台にして、超自然的な怪奇を描いたホラー映画だ。
例えば、ティム・バートン監督はゴシックホラーの要素を持った監督であり、『スリーピー・ホロウ』(1999)はこのジャンルである。それ以外でも『ティム・バートンのコープスブライド』(2005)なんかはアニメーションではあるがゴシックホラーの要素を感じる作品である。
また本作を製作したハマー・フィルム・プロダクションの映画では、古くは『フランケンシュタインの逆襲』(1957)や『吸血鬼ドラキュラ』(1985)が代表的なゴシックホラーだ。
ホラー映画好きの中でもゴシックホラーの雰囲気が好きな人は多く、根強いファンが多いジャンルでもある。確かに古典的なホラーのあの雰囲気を堪能するには、ゴシックホラーが最適な気はする。
ゴシックホラーの金字塔と言われる理由
『ウーマン・イン・ブラック』がゴシックホラーの金字塔と言われる理由は、ダニエル・ラドクリフ主演の映画がスマッシュヒットを飛ばしたからというわけではない。
イギリスの作家・スーザン・ヒルが1983年に「黒衣の女 ある亡霊の物語」を発表し、小説自体もベストセラーとなり、その後テレビ、ラジオドラマ、舞台と展開していった。
中でも舞台は40ヵ国で上演され、ロンドン・ウエストエンドでは26年経った今でも上演されているのだ。
よって映画の『ウーマン・イン・ブラック』がヒットしたことは必然的であり、これ以前よりゴシックホラーの金字塔という評価はあったわけだ。
それでもホラーというジャンルである以上、映画のスケール感が最も最適な表現手段であるとは思う。
だからこそ本作では原作者のスーザン・ヒルが続編を執筆するわけではなく、原案だけで映画製作に参加したのではないだろうか。
そして、本作の製作は最初から映画という某体で描くことを目的として行われたので、前作よりも内容、規模、恐怖、すべてがスケールアップした仕上がりとなっている。
ただ前作の監督を務めたのはジェームズ・ワトキンスであり、本作ではトム・ハーパーになったことがファンにとっては懸念材料であるかもしれないが、その分スーザン・ヒルが深く関わっているので前作以上に原作の雰囲気は持っていると思う。
前作との一番の違い
ここまで前作よりスケールアップしたことや、スーザン・ヒルの原案によってより原作に近い雰囲気があると言ったが、やはり前作との一番の違いは主人公が女性になったことだろう。
これによって前作の焼き増しではない、新しい『ウーマン・イン・ブラック』となっている。女性が主人公であることは、ホラー映画において観客がより恐怖を感じれる要素だと思う。
また前作の主演はダニエル・ラドクリフというイギリスを代表する俳優であり、それは申し分ないキャスティングだが、本作の主演であるフィービー・フォックスのような舞台で活躍する女優は、まだそれほど顔を知られていないため、ホラー映画というジャンルではより世界観に引き込まれてしまう。
有名どころが演じるとあまりにも映画感が強くなってしまうので、そういう意味では純粋なホラー映画としてこういうキャストのほうがおもしろいのではないだろうか。