映画を観る前に知っておきたいこと

無限の住人
三池崇史×木村拓哉によるネオ時代劇

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無限の住人

無限に生きる、用心棒。
その命、誰のために使う ──

死にたくても死ねない無限の体を持つ伝説の人斬り万次。永遠の時をただ孤独に生き続ける男が少女のためにその命を燃やす。

映画化不可能と言われてきたコミックを次々と映像に起こしてきたヒットメーカー三池崇史が、累計発行部数750万部の人気コミック『無限の住人』の実写映画化に挑んだ異色時代劇。オール京都ロケによって、残酷かつ躍動感溢れる原作の世界観をスクリーンに映し出す。

木村拓哉を主演に迎え、杉咲 花、福士蒼汰、市原隼人、戸田恵梨香、市川海老蔵ら豪華実力派キャストが集結する。


予告

あらすじ

かつて百人斬りと恐れられた伝説の男・万次(木村拓哉)は卑劣な罠に嵌められ妹を殺された時、生きる意味を失った。片目を潰され満身創痍の万次は謎の老婆によって無理やり永遠の命を与えられ、死にたくても死ねない無限の体は彼の剣術を鈍らせ、生きるに十分すぎる時間をただ孤独に過ごすのみだった。

無限の住人

© 2017映画「無限の住人」製作委員会

ある日、万次の前に凛(杉咲 花)という一人の少女が現れた。統主・天津影久(福士蒼汰)が率いるただ勝つことだけを目的にしている剣客集団・逸刀流によって両親を惨殺された凛は、万次に仇討ちを依頼する。

無限の住人

© 2017映画「無限の住人」製作委員会

凛に妹の姿を重ねた万次は用心棒として少女を守るのため、無限の命さえ燃やし尽くすほど壮絶な戦いに身を投じる……


映画を観る前に知っておきたいこと

1993年から2012年まで「月刊アフタヌーン」で連載された漫画『無限の住人』は、沙村広明のデビュー作でありながら全30巻4つの章にまたがる壮大な時代活劇だった。不老不死の設定を基に繰り広げられるR指定不可避な描写の数々は、まさに三池崇史監督の大好物といった感じだ。

「映像化可能であれば、まず何でもやってみる」と公言している通りジャンルを問わない三池監督だが、『十三人の刺客』(10)のような時代劇でこそ彼の代名詞である鮮烈な暴力描写が映える。ましてやネオ時代劇と評されるこの原作の設定はそこにリミットがない。

これまで暴力描写伴うそのスタイルが論争の的となってきた三池監督は強力な原作を得て、木村拓哉という原作ファンにとって危険な火種をどう扱うのか?

木村拓哉の演技

かつて『武士の一分』(06)でも盲目の剣士を演じてみせた木村拓哉。監督の山田洋次はその芝居には天才的なところがあると評しているが、人気コミックの実写映画化において彼の演技の幅のなさは足枷となるだろう。

芝居は上手い、アクションや殺陣をこなす器用さも併せ持ち、役作りに対する熱もある。しかし、彼がどんな役柄を演じたとしても、それは木村拓哉という人間にしか映らない。これは普段と芝居のトーンが近いせいもあるが、国民的アイドルとして一時代を築いた彼の宿命でもある。

本作の撮影で、三池監督は彼の演技に対するディレクションを一切行わなかったというだけあって、万次はことさら木村拓哉だ。三池監督が撮る木村拓哉と観客の目に映る木村拓哉、この間には大きな隔たりがある。もう少し彼の存在をぼかす演技を求めても良かったのではないだろうか。

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