映画を観る前に知っておきたいこと

【ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス】全米年間興行収入2年連続1位を獲得したシリーズの最終章

ハンガーゲーム3

全米年間で凄まじい興行収入をあげた大人気シリーズ『ハンガーゲーム』もついに最終章。FINALは対独裁政権のシンボルとして立ち上がった主人公カットニスの過酷な運命を描いた二部構成だ。レジスタンスではスノー大統領が支配する強大な政府軍と滅亡したと思われていた反乱軍との、一触即発の駆け引きが展開される。

ジャンヌ・ダルクさながらの宿命のヒロイン・カットニスを演じるのはもちろんジェニファー・ローレンス。本年度アカデミー主演女優賞を受賞したジュリアン・ムーアのシリーズ初登場に加え、昨年惜しくもこの世をさったフィリップ・シーモア・ホフマンの遺作ともなったことも話題になった。
最終章第二部『ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション』はこの2015年冬公開予定だ。


  • 製作:2015年,アメリカ
  • 日本公開:2015年6月5日
  • 上映時間:122分
  • 原題:『The Hunger Games Mockinjay』
  • 原作:『ハンガー・ゲーム マネシカケスの少女』スーザン・コリンズ
  • ハンガー・ゲーム3 上_マネシカケスの少女 (文庫ダ・ヴィンチ) ハンガー・ゲーム3 下_マネシカケスの少女 (文庫ダ・ヴィンチ)

予告

あらすじ

ハンガーゲーム3
ハンガーゲーム記念大会の闘技場から、危機一髪で救出されたカットニス(ジェニファー・ローレンス)。彼女が収容されたのは、滅亡したと思われていた第13地区の地下にある反乱軍の基地だった。

コイン首相(ジュリアン・ムーア)率いる反乱軍は、スノー大統領(ドナルド・サザーランド)が支配する強大な独裁国家パネムを打倒し、自由と平等を挟持とした新国家を設立するための戦いの準備を進めていた。政府軍に故郷を破壊されたカットニスは革命のシンボルとなり、反乱軍のリーダーとして独裁国家に立ち向かうことを決意する。
ハンガーゲーム3
しかし、狡猾な大統領は反乱を未然に防ぐべく、人質としたピーター(ジョシュ・ハッチャーソン)をテレビ番組に担ぎ出す。プロパガンダに利用されたピーター(ジョシュ・ハッチャーソン)のやつれ果てた姿を目の当たりにして胸を引き裂かれるカットニス。両陣営の緊張が高まる中、反乱軍はピーター救出作戦を実行する。しかし、さらなる過酷な運命が彼女を襲うのだった。


映画を見る前に知っておきたいこと

ハンガー・ゲームシリーズ

ハンガーゲーム
舞台はパネムという独裁国家と化した近未来のアメリカ。キャピトルという都市を中心とした貴族制の政治で、貴族以外の奴隷にも等しい身分の人民は都市の囲うように12の地区に住まわされる。キャピトルの豊かな生活に必要な物資の供給地としての観点から産業の分業化が徹底され、工業地区、商業地区、農業地区、鉱業地区、といったように分けられている。

その12の都市の奴隷を集め、反乱の抑止のために行われるのが『ハンガー(Hunger:飢餓)・ゲーム』である。各地区から12歳から18歳までの男女1名ずつの2名が選ばれ、24人が殺し合うサバイバルゲーム。生き残れるのは一人だけだ。主人公のカットニスは、プレイヤーに選ばれた12歳の妹プリムローズの代わりに名乗りでて出場する。同じ地区からはピーターという少年がプレイヤーに選ばれた。
ハンガーゲーム
ゲームを面白くするために、24人はそれぞれゲーム開始前に戦闘やゲームのシステムについて指導を受ける。カットニスの武器は狩猟で鍛えた弓の腕前と、持って生まれた鋭い勘だ。ゲームを見守っているキャピタルの住人がプレイヤーを気に入ればスポンサーとなり、様々なアイテムを差し入れする。スポンサーに気に入られるために、カットニスとピーターは恋人同士を装い、「悲恋の恋人」としてゲームに挑む。

よく『バトルロワイヤル』や『ライアーゲーム』と比較されるが、ストーリーやテーマが全く別なので、バトルロワイヤル的なものを期待していくと肩透かしを食らうかもしれない。観衆が合法殺人ゲームで熱狂するというアイデアはかなり昔からあるもので、影響は受けてはいても全く同じものではない。宇宙を舞台とした作品がたくさんあるという程度のものだ。ホラーに近い恐怖を煽る『バトルロワイヤル』に比べて『ハンガー・ゲーム』では残酷な描写が少なく、サスペンスの要素が強い。

キーアイテム・マネシカケスのブローチ


「マネシカケスはここにいる。」何のこっちゃ?最終章の原作のタイトルが「マネシカケスの少女」で1作目からカットニスは「マネシカケスのブローチ」をお守りとして大切にしていた。どうやらマネシカケスとは、作品全体を通してかなり重要なキーワードなようだ。マネシカケスとは一体何だ?

マネシカケスとは

英語名はMockinjay。「Mock:真似をする」と「Jay:カケス」をかけた造語で実在の鳥ではない。

映画では、炭鉱労働者だった父親が事故で亡くなるシーンが登場する。父親は娘を連れてよく狩りに出かけていた。マネシカケスが好きで、森で彼が歌うとこの鳥達が静かに聞き入るようにして集まってきていた。カットニスにとってマネシカケスは、父親の歌を一緒に聞いた思い出の鳥なのだ。このように、映画の中ではマネシカケスについて鳥の一種だとしか説明されていない。
マネシカケス
原作ではマネシカケスについて、次のように説明されている。

「キャピトルは遺伝子操作した多くの動物を武器として利用した。…
そうやって作り出された動物の中にオシャベリカケスという、人間の会話を一言一句そっくりそのまま覚えて繰り返す能力を持つ特殊な鳥がいた。この鳥はいずれもオスばかりで、その帰巣本能を利用して、キャピトルの敵が潜んでいると思われる地域に放たれた。鳥たちはそこで耳にした会話を覚えると、敵の情報を記録するセンターに戻ってくる。…地区の反乱軍は秘密情報がキャピトルにもれていることに気づいた。…偽の情報やキャピトルをこけにしたような会話ばかり流された。…記録センターは閉鎖され、オシャベリカケスは野生化して絶滅するに任せられた。
ところが、この鳥は絶滅しなかった。オシャベリカケスは雌のマネシツグミとつがいになり、鳥の鳴き声と人の歌声の両方を巧みに真似ることができる、まったく新しい種、マネシカケスを生み出した」(文庫版・第1作・上巻p77-78)

つまり、マネシカケスとはパネムの意思に反して生き残った新しい鳥だ。ハンガー・ゲームのルールを覆してまで、”ピーターと2人で”生き残ったカットニスに通じる所もある。しかもこのマネシカケスを象ったブローチが1作目から登場している。マネシカケスとは、作品全体を貫通する一筋の謎だ。小説では全篇に渡って表紙にマネシカケスが描かれている。

印象深く複雑で魅力的なヒロイン

ハンガーゲーム
反乱軍の狙いはゲームで支持を得たカットニスを利用し、英雄として担ぎ上げることで世論を動かして独裁政権を崩壊させることにある。ピーターとは恋仲として認知されていて、それが彼女が民衆の支持を集める理由なのだが、カットニスには他にゲイルという想いをよせる人がいる。1作目から生き残るためにと演技を求められていても、思春期の彼女にはなかなかそれが割り切れない。ハンガー・ゲームはそんなカットニスと周囲の人間の心の動きも見どころの一つ。

その辺りのことを、シリーズ初登場となるジュリアン・ムーアがインタビューで少し語っている。他に今作の撮影の様子や、カットニスを演じるジェニファー・ローレンスについても話しているので興味がある人はぜひ。

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